TOEFLのスコア(点数)の目安は?目的・項目別に目指す点や対策を解説
留学に必要な英語力を測るためにTOEFLの受験勉強をしている人も多いのではないでしょうか。
本記事では、目的別・各セクション別のスコアの目安の解説をはじめ、TOEFLのテストの特徴や難易度、TOEFLの平均点、スコアを伸ばすための対策も紹介しています。
また、初めてTOEFLを受験する方向けに、参考書の選び方やおすすめの参考書も紹介するので、是非勉強に役立ててください。
- 【留学生必須】TOEFLとは?
- TOEFLのスコアの目安を解説
- 【EnglisSearch編集部厳選】TOEFL初心者におすすめの参考書を紹介
TOEFLとは
TOEFLは、英語を母語としない人の英語力を測定することを目的に作成された語学試験です。
ここからTOEFL(本記事中の「TOEFL」は「TOEFL iBT」を指します)についてより詳しくご紹介します。
- 4技能の英語力が測れる
- TOEFLの採点方法
- TOEFLの難易度
4技能の英語力が測れる
TOEFLで測定されるのは、次の4つの技能です。
- リスニング:英語を聴き理解する能力
- リーディング:英語長文を速く正確に読解する能力
- ライティング:英語で意見を論理的に述べる能力
- スピーキング:英語での会話能力
英語力を総合的に測定することが出来るので、海外留学を目指す方や4技能の実力を試したい方にはおすすめです。
TOEFLの採点方法
リーディング・リスニングの採点はETSが開発した自動採点システムによって採点されますが、スピーキング・ライティングは自動採点システムと採点官の両方によって採点されます。
このように、ETSでは常に正確な採点を目指し、人間(複数)とコンピューターの両方による採点をしています。
また、TOEFLの配点はリスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4セクションです。
各セクション30点満点なので、最高点は120点となります。
TOEFLの難易度
TOEFLは合格・不合格を判定する試験ではないので、難易度は目標とするスコア次第と言えます。
目標スコアを80点(アメリカの約8割の大学の入学基準を満たす)とした場合を考えてみましょう。
TOEFLの80点を日本で認知度の高い他の英語技能試験に当てはめてみると、英検準一級・TOEIC850〜900点といったところでしょう。
もちろん、単純に比較は出来ないので大まかな目安でしかありませんが、参考にはなるはずです。
英語圏への留学にはTOEFLが必要な場合もある
スピーキング・ライティングを含めた4技能を試される
英語圏の大学に入学するには80点が目標となる
TOEFLのスコアの目安・平均点
TOEFLの受験を考えている人にとって、スコアの目安や平均点は知っておきたいところでしょう。
ここでは、TOEFLで何点を目指すべきなのかということについて解説します。
コミュニティカレッジ出願のスコア目安
目指す得点は何を基準に決めれば良いのでしょうか。
まずは、コミュニティカレッジに通いたい方向けのスコア目安を紹介します。
コミュニティカレッジ出願最低ライン:40~50点
コミュニティカレッジ(アメリカの2年制大学で日本の短大に相当)へ出願する場合の最低ラインがTOEFL40〜50点のラインです。
ただし、最低ラインであるため40〜50点ではカレッジの選択肢は少ないと言わざるを得ません。
コミュニティカレッジへ出願安心ライン:50~60点
50〜60点をとることが出来ればコミュニティカレッジの選択肢は増え、大抵の場合は出願資格を満たすことが出来ます。
ただし、50~60点では4年制大学への出願は難しいでしょう。
留学向けのスコア目安
次に、TOFELを利用して留学をしたい方向けに、スコアの目安を紹介します。
米国大学出願の最低ライン:60~70点
60〜70点が4年制大学の出願最低ラインと言えます。
会話や文章表現も英語である程度出来るようになっているレベルではありますが、大学選択の幅を広げるにはあと一歩足りません。
米国大学出願の安心ライン:70~80点
70〜80点をとることが出来れば、アメリカの一般的な4年制大学の多くの入学基準を満たします。
入学した後も大学の授業についていくことが出来、ネイティブスピーカーとも普通に会話することが可能と言えるレベルです。
さらに90点に到達すれば、一部のトップレベル校を除くほとんどの大学の出願が可能です。
米国の上位校への留学も可能:90~100点
90~100点まで達していれば英語能力は非常に高いと評価出来ます。
アイビーリーグ(アメリカ最高峰の8大学)以外の上位校であれば十分に出願可能です。
英語による通常のコミュニケーションに加えて、高度な文章表現や論理展開も自然に行うことが出来るでしょう。
MBA留学も可能:100点以上
TOEFLのスコアで100点以上とることが出来れば、MBA留学も可能です。
外務省専門職員の採用の基準としてもTOEFL100点以上が推奨されており、100点以上というのがいかにハイレベルな英語力なのかがお分かりいただけるでしょう。
さらに110点以上の高得点となるとネイティブスピーカーでもとることが難しいとされており、どんな分野においても英語で苦労すること少ないと言えます。
各セクションのスコア目安
ここでは、TOEFL各セクションでどの程度の点数を目指すべきなのかの目安についてご紹介します。
海外留学で、一般的な4年制大学に出願するために必要なTOEFL80点を目指す場合について、目安を解説していきます。
個人の得意・不得意もあるので、あくまで一例として考えてください。
リーディング
英単語の暗記や文法知識などのインプット中心の勉強で対応が出来るリーディングは、比較的点数をとりやすいセクションと言えます。
80点を目指す場合は、少し高めの23点を目標としましょう。
リスニング
リスニングセクションは、聴きとる英文の量が多く最初は難しく感じるかもしれませんが、長い文の聴きとりに慣れ、語彙量が増えていくにつれて着実に得点出来るようになっていきます。
このセクションでも、リーディングセクションと同程度の22点程度を目標としましょう。
スピーキング
日常的に英語を話す機会の乏しい日本人は、スピーキングが苦手だとされています。
練習方法も限られているので、スピーキングセクションの目標点は少し低めの17点を目安にしておきましょう。
ライティング
ライティングセクションはリーディング・リスニングに比べて点をとるのが少々難しいと言えます。
学問的な内容について書かなければならないことが多い上に、細かいミスによる失点もよく起こるためです。
ライティングセクションの得点の目安は、18点としておきましょう。
TOEFLの世界と日本の平均点
日本を含む、アジアやその他の国々での平均スコアについて見てみましょう。
現在の最新データである2019年の調査によると、世界の平均点は約83点で日本人の平均点は72点です。
近隣諸国のデータでは韓国と台湾が83点、中国は81点で、アジア28ヵ国の中での日本の順位は26位という結果でした。
ただし、このデータは国ごとの正確な英語力を比較するものではないので、参考程度に考えてください。
スコア目標は自分の目的から考える
英語圏の大学に行くには80点台を目指す
得意不得意を考慮し各セクションでのスコア目標も重要
TOEFLのスコアを伸ばす対策
「TOEFLのスコアを伸ばしたいけれど具体的にどうすれば良いのかわからない」人は多いでしょう。
ここではTOEFLスコアアップのための対策について解説します。
各セクションの対策
TOEFLのテストでスコアを伸ばすためには、TOEFLの形式に対応した対策をとらなければなりません。
次から4つのセクションごとの対策について考えてみましょう。
リーディング
基礎的な語彙力に自信のない人は、まずは実践練習よりも単熟語と文法を身につけましょう。
ある程度の基礎力がついたら時間を測って英文速読の練習をすることをおすすめします。
TOEFLのリーディングは長い英文を素早く読んで要点を理解する必要があるため、時間制限を設けて毎日まとまった英文を読む習慣をつけましょう。
リスニング
TOEFL対策用のリスニング教材の英語が全く聴きとれない場合は、無理せず簡単なリスニング教材を見つけてください。
まずは、短くて内容も簡単な動画などから始め、少しずつ慣れるようにします。
リスニングを練習するときには「聴き流し」ではなく、細部を聴きとれるまで集中して何度も繰り返して聴くことを徹底しましょう。
スピーキング
スピーキングでは、アウトプットの練習をすることが非常に重要となり、実践した数が結果に対して、特にしっかりとに反映されるセクションです。
実際に話し相手になってくれる人がいる場合は、積極的に話す機会を作り、英語で話すことに慣れてください。
英会話スクールやネイティブの先生が近くにいる場合は、同時に発音矯正もお願いすると、尚良いでしょう。
ライティング
ライティングセクションではIntegrated task(課題文を要約する)と Independent task(設問に対する意見の論述)の2つを書く必要があります。
語数も多いので日頃から要約や意見を英語でまとめるトレーニングをしておくことが重要です。
普段の生活の中で「これは英語で何と伝えれば良いだろう?」と考える習慣をつけ、実際にテキストに起こす練習をするのも効果的です。
試験はパソコンを使って行われるので、英語でのタイピングにも慣れておかなければなりません。
TOEFLの問題形式に慣れる
試験において重要なことの一つが出題傾向や問題形式に慣れるということです。
問題形式に慣れ、事前の時間配分も想定しておけば、パニックになることは少ないでしょう。
それでも不測の事態に陥る可能性はありますが、準備していない場合と比べて、冷静に対処出来るはずです。
目指すレベルを明確にする
とにかく海外留学をしたいからTOEFLの対策をするという人もいます。
しかしTOEFLスコアは大学によって求めるレベルが違うので、勉強の効率という面でもまずは行きたい大学を決めておくのが良いでしょう。
例えば、行きたい大学が決まればそれに応じて目指すべきスコアも明確になるので、より計画的に勉強を進めることが出来ます。
目指すべきスコアが分かれば各セクションの目標点が設定出来るので、自分の弱点を効率的に克服することも出来るでしょう。
TOEFLの試験形式を知り時間配分も考える
目標とする大学を決めてモチベーションアップ
レベルに応じた対策をする
TOEFL初心者におすすめの参考書
ここではTOEFL受験を考えている初心者におすすめの参考書について紹介していきます。
初めてのTOEFLにおすすめの参考書3選
初めてTOEFLに挑戦する人におすすめの参考書を3冊ご紹介します。
初心者用の参考書選びで迷っている方は、是非ご参考ください。
学問分野別 TOEFLテスト ビジュアル英単語
書名 | 学問分野別 TOEFLテスト ビジュアル英単語 |
---|---|
出版社 | ジャパンタイムズ |
価格 | 2,420円 |
本書はさまざまな学問分野別の英単語を学べるTOEFL対策英単語帳です。
いろいろな分野の基礎知識についてまとめられているので、単に英単語を覚えるためだけでなく、各分野のアカデミックな知識を深められるという特徴があります。
TOEFLでは学問的な知識を元に、自分の意見をまとめる能力なども問われるため、基本的な知識を総合的に身につけておくことは重要です。
英語耳 発音が出来るとリスニングができる
書名 | 英語耳[改訂・新CD版]発音が出来るとリスニングができる |
---|---|
出版社 | アスキー・メディアワークス |
価格 | 2,800円 |
「自分で発音出来ない音はリスニングすることは出来ない」という考えに基づいて書かれた参考書になります。
発音とリスニングの両方を鍛えられるため、試験勉強に限らずスピーキング・リスニングの両方の能力を同時に向上させることが出来るでしょう。
発音の重要性を伝える内容や、練習用の会話文だけでなく、プロの歌手による英語の歌も収録されているため、楽しく継続して学びたい方にもおすすめです。
はじめてのTOEFLテスト完全対策
書名 | はじめてのTOEFLテスト完全対策 3訂版 |
---|---|
出版社 | 旺文社 |
価格 | 2,530円 |
本書には、TOEFLの受験情報や模擬試験・学習法のアドバイスなどが一冊にまとめられているため、コンパクトにTOEFL全般を網羅することが可能です。
学習参考書・問題集として利用出来るのはもちろん、Web模試でPCを使用してTOEFLの内容や攻略法を考えることも出来るため、事前に模擬試験も体験出来ます。
TOEFLの受験を考えている方は、初めに本書で概要を把握しておくことをおすすめします。
受験前に参考書で試験の概要を掴んでおく
苦手な分野を参考書で補い克服する
まずは基礎からじっくりと学ぶことが重要
まとめ
この記事ではTOEFLの概要やスコアの目安、TOEFLのスコアを伸ばす対策、TOEFL初心者におすすめの参考書などについてご紹介しました。
TOEFLというテストの利用の仕方や勉強の始め方など、最初の一歩の進め方を知っていただけたでしょうか。
概要を知り、TOEFLの勉強に踏み出してみようと思えた方は、ぜひ参考書などでTOEFLの問題を実際に解いてみましょう。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「TOEFLのスコア(点数)」に関してよくある質問を集めました。
TOEFLとTOEICの違いは?
TOEFLは海外(主にアメリカ合衆国)の大学への入学に利用する試験で、TOEICは国内の大学進学や単位認定、就職転職活動・海外赴任の英語力判定のために使用されています。リーディング・リスニングに加えてスピーキング・ライティングが課されるTOEFLの方が勉強する難易度は高いと言えるでしょう。
TOEFLの申し込み方法は?
身分証明書を準備した上でETSアカウントページ「MY TOEFL Home」を作成します。その後ETSアカウント上の「Upcoming Tests/今後のテスト」から申し込みを行います。身分証明書は既定の身分証明書を確認して用意しておきましょう。
EnglishSearchでは、英会話教室・オンライン英会話・英語塾探しをテーマにスクールの探し方や勉強方法について情報発信をしています。
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