英検では、3級から二次試験の面接が必要になります。
ネイティブやバイリンガルの方と、一対一の面接で上手に話せるか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、英検3級の面接の入室から退室までの流れ・出題内容・落ちる人の特徴・評価される点・対策の方法を解説します。
面接中、面接官の言葉が聞き取れなかった時や、回答に詰まった時に役立つフレーズも紹介するため、二次試験の突破・英検3級の合格がグッと近づくはずですので、ぜひ参考にしてみてください。
■まとめ
ここでは英検3級二次試験の流れと、およその所要時間について解説いたします。
実際の試験の流れを頭に入れておけば、シミュレーションができ、自信を持って本番に望むことができるでしょう。
面接会場に入室する際には、面接委員に向かって挨拶をしましょう。
挨拶は以下のような簡単なもので結構です。
「簡単な挨拶の例」
挨拶をしたら面接委員から、面接カードの提出を求められるので、Here you are.(はい、どうぞ)と言い、カードを手渡しましょう。
座るよう指示されてから着席してください。
着席の際にThank you.(失礼します)といったフレーズも添えると好印象です。
挨拶の際やカードの受け渡しの際になど、面接開始前に雑談を投げかけてくる面接委員の人もいます。
大抵は「今朝は何を食べたの?」「どうやって会場に来たの?」といった簡単な質問なので、リラックスして応じましょう。
面接カードを渡したあと、氏名・受験級の確認をされ、その後に面接試験が開始されます。
試験の簡単な流れは以下の通りです。
「試験の流れ」
音読をする際には、平叙文・疑問文などの文末のアクセントに気をつけ、明瞭な発音を心がけましょう。
分からない単語があっても勝手に飛ばさず、スペルから推測して堂々と読み切った方が良いです。
質問に対しては、単語のみで答えるのではなく、主語と動詞を使ってフルセンテンス(文章)で応じてください。
無理に難しい表現を使う必要はないので、自分のわかる単語と文法を使って簡潔に答えるようにすると良いでしょう。
試験が終了すると、問題カードの返却を求められるので、Thank you.やHere you are.などの一言を添えて返却してください。
退室するときにも挨拶やお礼を言うようにし、所持品の置き忘れなどにも注意してください。
入室の際には挨拶が必要
試験では、問題カードに書かれた文章の音読といくつかの質問をされる
質問には文章の形で簡潔に回答する
英検3級では一次試験である筆記試験に合格すると、二次試験である面接試験を受けることになります。
ここでは英検3級の面接で出題される内容や評価のポイントなど、受験者の知りたいことについて解説いたします。
英検3級で初めて英語での面接を受ける人は、二次試験でどのようなことをするのか分からず、不安を感じているかもしれません。
しかし事前に出題内容を知っていれば、不安を大幅に軽減することが可能です。
出題内容の詳細は以下の通りです。
問題形式 | 詳細 |
---|---|
①音読 | 30文字程度のパッセージを音読する |
②パッセージに関する質問 | ①で音読したパッセージに関する質問に答える |
③イラストについての質問 | イラスト内に関する質問に答える |
④受験者自身に関する質問 | 日常生活に関する質問に答える |
ここでは出題される内容について一つ一つ解説いたしますので、ご安心ください。
スピーキングの技能を見るために、30語前後の英文を一つ音読するという課題があります。
英検3級の面接は、面接委員とマンツーマンでの面接で他には誰もいないので、自分のペースで落ち着いて音読しましょう。
最初に20秒間黙読するよう指示があるので、その際に内容や注意すべき単語などをチェックしておくと良いでしょう。
次に音読したパッセージに関する質問に答えるという課題が与えられます。
大抵はWhyやWhatなどの疑問詞を用いた質問が多いので、疑問詞・助動詞・主語・動詞を聞き逃さないように気をつけましょう。
次に問題カード中のイラストに関する2つの質問に答えるという課題に進みます。
イラストに描かれた事物について、英語で表現するスキルが求められる課題です。
この課題でも、質問に使われる疑問詞には細心の注意を払いましょう。
疑問詞と主語・動詞が聞き取れれば、大抵の質問内容は理解できるはずです。
質問内容に合わせて、答える際には主語や目的語を適切な代名詞に置き換えることも、忘れないように注意してください。
イラストに関する質問が終わったら、問題カードを机に伏せるよう指示があり、受験者自身に関する質疑応答が始まります。
日常生活・学校生活などの身近な内容が聞かれることが多いです。
質問は2つされますが、2つ目は1つ目と異なる内容を質問されることが多いので、質問内容を聞き逃さないようにしましょう。
答えが出てこなかったとしても、堂々と簡単な英語を使って返答するようにし、沈黙することが無いように気をつけるべきです。
試験には「音読」がある
試験官からは「音読した内容」と「自身への質問」の2つを質問される
質問に回答する際には沈黙がないように注意する
英検の二次試験に落ちる人はあまり多くありませんが、実際に落ちてしまうこともあります。
3級にしっかりと合格するために、「二次試験で落ちてしまう人の特徴」を知っておきましょう。
英検3級の二次試験に落ちてしまう人の特徴は以下の3つです。
「二次試験に落ちる人の特徴」
当たり前ですが、全く対策を行わずに試験を受けた場合、落ちる可能性が高くなります。
特に、面接試験は出題内容の傾向がはっきりしているため、対策が取りやすいです。
面接試験の評価ポイントや対策法については、あとの見出しで紹介していますので、そちらで確認してみてください。
文章で回答せずに単語だけで回答してしまうのも、評価が下がってしまうため注意が必要です。
試験官の質問に回答する際のポイントは「簡潔に文章の形で回答する」ことです。
難しい文法や単語を使う必要は全くありませんので、自分の知っている文法と単語を使って文章で回答するようにしましょう。
二次試験で落ちる人の特徴として、1番多いのが「態度(アティチュード)」で減点をされて落ちてしまうパターンです。
二次試験は面接試験ですので、態度(アティチュード)も重要な評価ポイントになります。
「声が小さい」「挨拶やお礼がない」「はっきりと質問に回答できない」などは態度(アティチュード)が悪いと評価されてしまいます。
次の項目で「面接中の態度(アティチュード)の評価ポイント」について詳しく解説していますので、ぜひ合わせて確認してみてください。
試験傾向の確認と対策は必要
面接官の質問には文章で回答する
態度(アティチュード)も重要な評価ポイントである
英検3級二次試験の合格点は33点満点中、19点以上となっています。
3級の2次試験の合格ラインである19点は全体の約60%となっており、そこまで難易度は高くありません。
英検3級二次試験の配点の内訳は以下のようになっています。
評価項目 | 配点 |
---|---|
カード音読 | 5点 |
質問(回答) | 25点(5点×5問) |
態度(アティチュード) | 3点 |
合計 | 33点 |
配点の内訳を見てみると、試験官の質問に対する回答への配点の割合が大きいようです。
この配点をもとに、次の項目で押さえるべき評価ポイントについて見ていきましょう。
面接試験の際には、何が評価のポイントになっているのでしょうか。
評価される点を知っておくことで、面接中に何に気をつけるべきかが理解できるはずです。
音読の正確さは評価のポイントとなります。
ですが、正確な発音でネイティブのように読むということが要求されるわけではありません。
音読の課題では聞き取りやすい声のボリュームで、明瞭に音読できているかが重要です。
自信を持ってゆっくりと、飛ばしたり不明瞭になったりせずに正確に音読することを心がけましょう。
質問に対する回答内容の正確さも評価されます。
内容の正確さが評価されるとは言え、それほど神経質になる必要はありません。
質問の意味を正しく理解し、はっきりとした声で最低限の受け答えができれば、一定の評価が与えられます。
考え過ぎて答えに詰まり、何も返答できなくなることの方が大きなマイナスポイントになってしまうので注意しましょう。
「試験官の質問に回答する際の注意ポイント」
積極的に英語でコミュニケーションを図ろうとする態度(アティチュード)も、面接試験では評価の対象となっています。
大きな声で相手の目を見て話すことがプラスの評価へとつながりますので、パーフェクトな受け答えを目指すよりは、自然で積極的な態度を心がけることが大切です。
また、入室・退室の際の挨拶やカードの受け渡しの際のお礼なども評価に入りますので、自然な流れで会話を交わすよう意識しておきましょう。
そして、繰り返しになりますが、面接試験では沈黙することが最もマイナスとなりますので、くれぐれも黙ってしまうことがないよう、つなぎの言葉や聞き返しのフレーズなどを活用してください。
【試験で使える】面接で困ったときに使えるフレーズを知りたい方はこちら➡
試験は6割以上取れれば合格
評価項目は大きく3つある
質問に対する回答の項目の点数の割合が大きい
初めて英語の面接を受けるという人は、スピーキング対策の立て方が分からないかもしれません。
英語面接初心者の方のために、英検3級二次試験の対策法やコツについて詳しく解説していきます。
試験の対策を講じる際に、過去問の確認は最も重要なことであると言えます。
では英検二次試験の過去問は、どうすれば確認することができるのでしょうか。
英検の二次試験の問題の見本が、英検公式サイトで閲覧可能です。
サンプル問題を使って練習しておくことで、試験本番でも緊張することなく実力を発揮することができるでしょう。
ただし、公式サイトでダウンロードできるサンプル問題には解答・解説が付属していません。
誰かに作ってもらうか、過去問集などを購入するなどして、適切な解答を学習に取り入れてください。
英検対策の問題集・過去問集に、面接の過去問も収録されているものがあります。
一次試験の対策のために過去問集を購入した方は、二次試験の過去問も収録されていないか確認しておきましょう。
おすすめの対策問題集には、「直前対策英検3級3回過去問集(旺文社英検書)」(1,430円)などがあります。
※料金は自社調べにより、あくまで目安として参考にしてください。
英検3級の二次試験対策としては、難しい表現を覚えるよりも、簡単な表現をすぐに使えるように準備しておく方が遥かに重要です。
挨拶の仕方や、質問に対する答え方など、基本的な受け答えを何度も反復練習しておきましょう。
手伝ってくれる先生や友人がいるのであれば、協力してもらうことで、簡単に面接の練習を積むことができます。
実際に対面して話す練習をするのとしないのでは、結果に大きな違いが表れるものです。
協力してくれる人がいるのであれば、練習に付き合ってもらうことを強くおすすめいたします。
また、オンライン英会話等を利用してネイティブスピーカーとコミュニケーションを取れる機会があると、スピーキング力もリスニング力も飛躍的に伸びるので、ぜひお試しください。
最近ではスマホアプリで面接対策ができるものもあり、協力者がいなくても英語面接対策が楽にできるようになっています。
AI英会話の「スピークバディ」は有料(月額税込1,950円)ですが、10日間の無料トライアルや長期利用割引があります。
※料金は自社調べにより、あくまで目安として参考にしてください。
AIとのスピーキングを通して、いつでも英会話を学ぶことができるので、英検合格後もスピーキング練習を続けたい人におすすめです。
英語のリスニングに自信のない方は、まずは英語に耳を慣れさせることをおすすめします。
英検3級の面接試験では、それほど複雑な内容を問われるわけではありません。
しかし、英語のリスニングの経験がほとんどない方などは、英語を聞くことに慣れておく方が安心でしょう。
英語を聞くことに慣れるといっても、特別なことをする必要はありません。
参考書付属のCDや英語のラジオ・YouTubeの動画など、英語の音声は探せばすぐに視聴することができます。
おすすめの学習法は、YouTubeで初心者用の英会話動画を見ることです。
自分のお気に入りの動画チャンネルを見つければ、楽しんで英語学習を続けることができるでしょう。
過去問でどんな問題が出題されるのかを確認する
協力してくれる人と模擬面接の経験を積む
スマホアプリやYouTubeも積極的に利用する
クラウドEnglishの基本情報 | |
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対象学年 | 幼児〜中学生 |
授業形態 | オンライン |
展開地域 | 全国各地 |
クラウドEnglishは英検の指導に特化した英語塾で、その合格率は国内トップクラスです。
これまでに1,000人を超える指導を行ってきた実績から、先述の英検3級2次試験の出題傾向や評価ポイント、合格のためのトレーニング方法などを熟知しています。
そしてそれらのノウハウを生徒一人ひとりの英語力に合わせて最適化し、オーダーメイドの学習プランという形で提供しています。
その結果、わずか3ヶ月で目標級への合格を実現します。
英検3級を受験する方の多くは、受験等での活用を視野に入れているのではないでしょうか?
クラウドEnglishでは、受験指導にとどまらず、受験後の英検の活用法まで視野に入れた学習プランを作成します。
とりあえず将来役に立ちそうだからと漠然とした理由で英検に臨むと、高い確率で途中で挫折してしまいます。
一方、英検合格のさらにその先も見据えたロードマップを作成することで、常に高いモチベーションをもって学習に取り組めるでしょう。
3ヶ月で英検合格を目指す英検特化塾
英検取得後も見据えた戦略設計を実施
トライ式英会話の基本情報 | |
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対象学年 | 幼児〜社会人 |
授業形態 | 個別指導(オンラインも可) |
展開地域 | 全国各地 |
先ほど、2次試験対策には、ネイティブスピーカーと模擬面接を行うことが最も効果的であると解説しました。
トライ式英会話には指導実績豊富なネイティブ講師が多数在籍しており、その中から自分に最も合った講師を選ぶことができます。
さらにレッスンはマンツーマンで実施されるので、2次試験とまったく同じ環境に身を置くことができます。
自分にピッタリのネイティブ講師を独り占めできるので、その分上達スピードも早くなるでしょう。
2次試験で直接問われるのはスピーキング力ですが、優れたスピーキング力を手に入れるためには、文法や語彙力、リスニング力など様々な力が必要になります。
トライ式英会話では、受講生の英語力を細かく分析し、スピーキング力向上の壁となっている課題を特定し、それを最短で克服できるオリジナルのカリキュラムを作成してくれます。
マンツーマンレッスンとオーダーメイドカリキュラムという、他のスクールにはないきめ細やかな指導によって、受講生を2次試験合格へと導いてくれます。
ネイティブ講師を独り占めできる
他のスクールにはないきめ細かい指導
言葉に詰まったときや、質問の内容が聞き取れなかったとき、とっさに使えるフレーズを知っておけばピンチを脱することができます。
すぐに覚えられる、英検面接中に使える英語表現を紹介いたします。
面接委員が何を言ったか聞き取れなかったときは、素直に聞き返しても問題ありません。
聞き取れなかったのに、誤魔化して分からないまま曖昧な返答をする方が良くないと考えましょう。
ここでは相手が言ったことを聞き返す表現を確認しておきましょう。
主に、以下の3つが重要です。
英検面接対策で覚えておいた方が良い表現が、「Pardon?(何ですか?)」です。
何かを尋ねられたけれど、内容を聞き取れなかったときに使います。
実際に現代のアメリカ英語ではほとんど使われない表現ですが、英検二次試験で使っても問題ありません。
より一般的な表現を使いたければ、「Sorry?(もう一度お願いします)」を使うのも良いでしょう。
より丁寧な受け答えをしたい場合には「Could you say that again?(もう一度言っていただけますか?)」という表現もあります。
「Pardon?」や「Sorry?」のように、一言だけで返すのは気が引けるという方は、覚えておいて損はないでしょう。
正しく使いこなせれば、かなりの好印象を与えられるのではないでしょうか。
日本語で話していても、最初から最後まで淀みなく話せる人はあまりいないのではないでしょうか。
まして英語での面接中に、すぐに言葉が浮かばないことがあるのは当然です。
答えを考えているときや、返答に詰まったときには、間を埋めるための「つなぎ言葉」を使うと良いでしょう。
つなぎ言葉として、英語で最もよく使われるのが、「Well,…(ええと)」という表現です。
考えているときや、変に間が空いてしまいそうなときに、とりあえず間を埋めるようにして使うと良いでしょう。
自分の意見をいう前に「I mean,…(つまり、えっと…)」という表現もあります。
ただしつなぎ言葉は、あまり多用すると癖になるので注意が必要です。
聞き取れなかったら素直に聞き返しても問題はない
聞き返すときの表現をいくつか覚えておこう
間を埋める「つなぎ言葉」も時には便利
英検3級の面接の概要や対策について解説いたしました。
筆記試験に比べると、面接試験は経験が少ない人も多く、難しい印象を受けるかもしれません。
しかし試験の形式を知り事前に対策をしておけば、まったく心配無用です。
また、話が止まりそうな際におすすめの3つのフレーズを紹介しました。
慣れてない時ほど、つなぎの言葉を頭に入れておきましょう。
面接官は耳を傾けてくれます。
事前の練習を十分に行い、英検3級合格を勝ち取ってください。
「英検3級 二次試験」に関してよくある質問を集めました。
中学・高校生の中には制服で来ている人もいますが、服装規定があるわけではないので私服で問題ありません。社会人はスーツを着ていくという決まりもありませんので、服装については各自それほど気を遣う必要はありません。普段通りの服装で、リラックスして試験を受けることが重要です。
発音に関してはそれほど気にする必要はありません。英文の意味が伝わる程度の発音であれば減点の対象にはならないので安心してください。綺麗で流暢な発音であるに越したことはありませんが、重要なのはそれぞれの単語や意味的な区切りをはっきりとわかるように話すことです。