共通テストの英語リスニング試験対策は?学習法からそのポイントまで解説!
大学入試制度の変更によってセンター試験が廃止され、共通テストが新たに開始されました。
共通テストでは、従来のセンター試験以上にリスニングの比重は非常に大きく、高い点数を取るためにはリスニングでの高得点も外せません。
その他にも共通テストでは、リーディングやリスニング問題とも大幅に問題内容が変更されたこともあり、それらに適応する受験勉強が必要です。
英文法や英単語、リスニングなど様々な問題のどの分野から対策をしていけばいいのか分からない方も多いでしょう。
本記事ではそのような疑問や不安を解消させるために、共通テストの英語試験とはなんなのか、共通テストとセンター試験の英語の違い・共通テストのリスニング対策の法などについて詳しく解説します。
共通テストの英語試験やリスニング対策について気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
■まとめ
共通テストの英語試験とは?
共通テストは、2021年からセンター試験に代わって開始された新しい試験です。
知識を確認するだけでなく、思考力や判断力、表現力を重視したかたちのテストとして採用されたのが共通テストになります。
センター試験から共通テストになり、英語試験の配点もリーディング問題が100点、リスニング問題が100点に変わりました。
センター試験の英語試験は筆記でしたが、共通テストの英語試験はリーディング問題となっており、発音アクセント問題と文法問題が無くなるとともに、読解形式の問題の比重が高くなっています。
これによって、より英文理解が求められていると言えるでしょう。
そのため、共通テストの英語試験で必要になる英単語数も、センター試験と比べて約1200語ほど増えており、必要な知識も増えています。
にもかかわらず、試験時間は一定であることから、共通テストの英語試験ではより計画的に問題を解く必要があるとともに、英語をより素早く処理する能力が求められているのです。
共通テストは2021年からセンター試験に代わって開始された新しい試験
リーディング問題が100点/リスニング問題が100点
必要になる英単語数はセンター試験と比べて多い
共通テストの英語の構成
共通テストの英語の構成は、リーディング問題6問・リスニング問題6問です。
リーディング問題については、すべてが図の読み取りまたは、長文読解となっています。
共通テストの英語試験はすべて読解問題となっており、読解に必要になる知識は高校レベルの英文法と英単語になります。
文章量は非常に多いため、1つの長文読解の問題だけに時間を割くことができません。
そのため、長文読解のスピードを上げる必要もあるでしょう。
リスニング問題については、短い会話の内容に合う絵を選択したり、社会的問題に関する講義を聞いて質問に対する答えを選んだりといった内容の問題が出題されます。
共通テストの英語試験のポイントはまず、基礎を固めるのが重要です。
共通テストの英語試験では長文読解が多いものの、長文読解を適切に行うためには十分な文法への理解や語彙力が必要であり、いきなり長文を読もうとしても問題を解くのは難しいです。
長文読解をするための基礎知識として、英単語や英文法の知識を習得する必要があります。
共通テストで重要視されていないからといって、勉強を怠るとリーディングの点数に大きな悪影響を与えることになるため、必ず単語と文法の学習は怠らずに行いましょう。
リーディング問題6問、リスニング問題6問の構成
読解に必要になる知識は高校レベルの英文法と英単語
英単語や英文法の基礎知識をしっかり身に付けることが大切
共通テストとセンター試験の英語の違い
共通テストとセンター試験の英語の違いは、主に下記の5点です。
- 正解が1つではない可能性がある
- 会話数(登場人物)が増える可能性がある
- 1回のみ読み上げられる
- 語数が増える
- アメリカ英語以外も登場する
それぞれ順番に解説します。
正解が1つではない可能性がある
共通テストの英語試験では、正解が1つではない可能性があります。
正解を1つだけ選択するのではなく、2つ選ぶ必要があるケースもあるため、設問を適切に読むとともに、正確に答えることが必要です。
共通テストの設問はすべてマークシートであるため、勢いで解き進めてしまう方も多いでしょう。
設問を読まずに解き進めてしまうと、マークのずれに気がつかないことによって、大幅に点数を落としてしまうケースも少なくありません。
リスニング・リーディング問わず、設問で何が聞かれているのかや回答数を正確に把握した上で、問題に取り組みましょう。
会話数(登場人物)が増える可能性がある
共通テストの英語試験では、会話数(登場人物)が増える可能性があります。
これまでのセンター試験では単純に学力のみを測る受験英語が一般的でしたが、共通テストでは、コミュニケーション能力重視の実用英語へと変化しました。
思考力や判断力をチェックするために、リスニング問題のテーマも多岐にわたっています。
会話数(登場人物)を増やして様々なジャンルや場面設定で出題されるようになりました。
そのため、会話文の中から要点となる情報を正しく理解するとともに、正確に回答に反映させる必要があるのです。
近年では、日常生活や社会問題をテーマにした出題も増加しており、会話の中からバックグラウンドを理解し、会話全体の理解が必要になっています。
会話から登場人物の関係性や会話のポイントを把握できるように準備しておきましょう。
1回のみ読み上げられる
センター試験では、すべての問題が2回放送される出題形式でしたが、共通テストの英語試験では、1回のみ読み上げられる出題形式へ変更になりました。
図やグラフが問題に含まれているものに関しては、1度しか読み上げられない問題を聞き取って情報を正しく読み取り、解答をすることが求められています。
センター試験と比べて、より実践的なコミュニケーションを想定した出題が増加したため、日常生活での会話の聞き取りと同じく1回のみの読み上げで回答する出題形式が生まれたと考えられます。
リスニング音声を聞き取ってから慌てて回答するのではなく、事前に問題内容を把握する落ち着きを無くさないようにしましょう。
語数が増える
共通テストの英語試験において、すべてが読解問題となったことにより、全体的に登場する英単語の語数が増えました。
以前までのセンター試験と比較しても約1400語の英単語が増加し、全体で約4200語の英単語となります。
これまでのセンター試験では問題が日本語だったため、必然的に語数も少なくなっていました。
しかし、共通テストでは問題文も英語になったため、語数が増えて文章の内容を読み取るのも難しくなったのです。
リーディングでも長文読解が大半を占めているため、英単語を覚えているほどスムーズに問題を解くことができます。
今まで以上に問題を素早く読んで、内容についても正しく理解することが求められるでしょう。
アメリカ英語以外も登場する
グローバル化の観点から、共通テストの英語試験では、アメリカ英語以外の言語も登場するようになりました。
センター試験では読み上げがアメリカ英語のみだったのに対し、共通テストでは、イギリス英語などの言語も読み上げとして追加されました。
そのため、より自然なかたちの英語を聞き取らなければならず、多少のイントネーションの違いにも対応することが求められています。
日常会話レベルの英語が多く登場するため、日頃から英語に慣れておくことが大切です。
英語に慣れておくことで、1回の読み上げでも内容を聞き取れる可能性が高くなるため、聞き流しでも良いので、できる限り多く英語に触れておくようにしましょう。
複数の回答を出す必要がある設問も設けられている
思考力や判断力をチェックするために読解問題のテーマが多い
センター試験と比較して、より多くの英単語の理解が必要
共通テストのリスニングを対策する方法
共通テストのリスニングを対策する方法は、主に下記の5点が挙げられます。
- 音と音の繋がりを知る
- 単語数・聞き取れる数を増やす
- 文法もしっかりと理解する
- 1回で聞き取れる練習をする
- 英語塾に通う
それぞれ順番に解説します。
音と音の繋がりを知る
共通テストのリスニング対策では、音と音の繋がりを知ることも大切です。
共通テストの英語試験におけるリスニング問題では、自然な英語に近いスピードで読み上げられ出題されます。
さらに、問題は1度しか読み上げられません。
リスニング問題で確実に得点するためには、音と音の繋がりを把握して読み上げの中で重要なキーワードをしっかり聞き取ることが重要です。
キーワードを聞き逃がさないためには、英語の発音やアクセントなど音の変化に慣れて、問題内容を理解する必要があります。
音と音の繋がりを知るためには、教科書や参考書なども使って多くの英文に触れることが大切です。
英文を読んで、聞き取れなかった英単語や発音できなかった英単語を確認しましょう。
この作業を繰り返し行うことで、聞き取りが苦手な音をしっかり把握することができます。
単語数・聞き取れる数を増やす
共通テストのリスニング問題では、出来る限り聞き取れる単語数を増やしましょう。
センター試験よりも求められる語彙数は約1200語増えており、共通テストのリーディング問題では長文読解が大半を占めるようになりました。
聞き取れる単語数が多いほど、リスニングの読み上げ文章を理解しやすくなります。
聞き取れる単語数を増やすためには、繰り返し単語帳を読んだり、単語学習アプリで発音を確認したり、英単語の意味や例文も合わせてチェックするようにしましょう。
単語集や単語学習アプリだけでなく、使用している参考書や過去問で分からない英単語があれば、その英単語についても確認するようにします。
これを繰り返すことで、分からない英単語を確実に減らすことが可能です。
文法もしっかりと理解する
共通テストのリスニング問題では、英文法もしっかりと理解しておくようにしましょう。
確かに、共通テストの英語試験では、センター試験のように英文法に関する問題は出題されなくなりました。
しかし、英文法をまったく学習しなくても良いというわけではありません。
英文法は英語学習の土台であり、リーディングを行う上で必要不可欠な要素になります。
英語のルールである英文法を理解することは、共通テスト対策を含めて英語の能力を伸ばすために必要不可欠でしょう。
1回で聞き取れる練習をする
共通テストのリスニング問題では、できる限り1回で英文を聞き取れるように練習しましょう。
共通テストの英語試験では、問題が1回しか読み上げられません。
1回ですべての内容を聞き取れるのがベストですが、放送された内容を1度にすべて覚えるのは難しいでしょう。
そのため、問題を読んで解答に必要な重要情報をメモするようにします。
しかし、1回しか読み上げられない問題を確実に聞き取るためには、日頃から英文を聞いて慣れておく必要があります。
英文のリスニングを繰り返して、できる限り1回で英文を聞き取れるように練習しましょう。
英語塾に通う
共通テストのリスニング対策として、英語塾に通うのも1つの手段でしょう。
英語塾では、英語の苦手意識をなくすために生徒に合わせたカリキュラムを作成してくれます。
マンツーマン指導してくれるところも多いため、自分自身のペースで英語学習を進められます。
中学英語の基礎から学習を始めて、大学受験レベルの英語にも対応できるようにしっかりとサポートしてくれるでしょう。
現在は、全国各地に英語塾や英会話スクールがあるので、自分自身に合った英語スクールを見つけて英語を習得することをおすすめします。
音と音の繋がりを把握して読み上げの中で重要なキーワードを聞き取ることが重要
1回しか読み上げられない問題を確実に聞き取るために日頃から英文を聞いて慣れておくことが必要
共通テストのリスニング対策ができる参考書
共通テストのリスニング問題の特徴や対策が分かったら、共通テストの予想問題を実際に解いてみましょう。
共通テストのリスニング対策でおすすめの参考書は、下記の3冊です。
- 1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング
- 共通テスト英語〔リスニング〕 満点のコツ
- 英語[リスニング]の点数が面白いほどとれる本
それぞれ順番に解説します。
1カ月で攻略! 大学入学共通テスト英語リスニング
20日で完結できる分量で作られた一冊であり、共通テスト寸前でも十分に学力を伸ばすことが期待できます。
聴く型・解く型の型に分けられており、それぞれを交互に行うことで、20日で漏れなく共通テストのリスニング対策を行えるでしょう。
共通テスト英語〔リスニング〕 満点のコツ
正答率の低かった問題を中心に研究を行い、なぜ解けないのかを徹底的に分析した上で作られた一冊です。
簡単な問題は解けるものの、高得点・満点を狙えないという方におすすめの一冊であり、難関大学を目指す方にはぜひ手に取ってほしい一冊と言えます。
英語[リスニング]の点数が面白いほどとれる本
センター試験・共通テストの過去問を研究し、必要な要素を網羅的に抽出するとともに要素がまとめられた一冊です。
共通テストのリスニングで必要な能力を、過不足なく得られるとともに、実際にリスニングテストを行いながらリスニング能力を高められるでしょう。
音と音の繋がりを把握して重要なキーワードをしっかり聞き取ることが重要
リスニング問題は、出来る限り聞き取れる単語数を増やそう
英語のルールである英文法を理解することは必要不可欠
まとめ
本記事では、共通テストの英語試験とはなんなのか、共通テストとセンター試験の英語の違いや、共通テストのリスニングを対策する方法などについて詳しく解説しました。
大学受験ではこれまでのセンター試験が廃止され、新たに共通テストが開始されました。
特に英語については大幅に問題内容が変更になり、これまで以上に試験対策が重要になります。
リーディング問題とリスニング問題の得点配分が1対1となったのもポイントで、リスニング問題もより重要視されるようになりました。
出題ジャンルも様々で出題ルールも変更になっているため、現在の共通テストの英語試験に適した対策が必要です。
ぜひ本記事を参考に、共通テストの英語試験対策について見直してみてはいかがでしょうか。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「共通テスト リスニング」に関してよくある質問を集めました。
共通テストの英語試験とは?
英語試験はセンター試験では筆記でしたが、共通テストの英語試験はリーディング問題になっています。センター試験から共通テストになり、英語試験の配点もリーディング問題が100点、リスニング問題が100点に変わりました。さらに、リーディングの問題においては、発音アクセント問題と文法語法問題がなくなり、全て読解問題に変更となっています。
共通テストのリスニングを対策するには?
対策はリスニング問題で確実に得点するためには、音と音の繋がりを把握して読み上げの中で重要なキーワードをしっかり聞き取ることが重要です。また、共通テストのリスニング問題では、出来る限り聞き取れる単語数を増やしましょう。センター試験よりも約1200語の英単語が増え、共通テストのリーディング問題では長文読解が大半を占めるようになりました。聞き取れる単語数が多いほど、長文読解の問題を理解しやすくなります。
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