英文法の比較級とは?最上級や最大級などを例文とともにわかりやすく解説
言葉を使って表現する上で、何かと何かを比べたり、何かの集団の中で一番であることを示したりできれば、ものすごく便利です。
例えば、「タロウよりナオキの方が足が速い」「モモコは日本で一番かわいい」「ヒデは世界一サッカーがうまい」など、このように何かと何かを比べたり、一番を競うことはたくさんあります。
本記事を読めば、「どっちが上」「〇〇の中で一番」というような英文を作ることができるようになります。
■まとめ
英語の比較級と最上級とは?
何かと何かを比べたり、一番は誰かを競ったりすることは日常の中でよくあることです。
それらを英語で表現するのが「比較級」と「最上級」になります。
少し分かりにくい分野ではありますが、ポイントをおさえればクリアになるため、順に見ていきましょう。
比較級の概要
比較級を使うことで、何かと何かを比べて、どちらが上かをはっきりさせる文を作ることができます。
例として、以下の文をベースに自分と誰かを比べたいときを考えてみます。
この英文の意味は「わたしは背が高い」となります。
これを「タクヤより背が高い」としたければ、
となります。
このとき形容詞である「tall」が「taller」に変化していることに着目してください。
この「taller」が比較級になります。
このように、「形容詞(副詞)の原形+er」と変形させることで形容詞や副詞が比較級となり、「もっと〇〇だ」という意味に変わります。
最上級の概要
「クラスの中で一番カッコいい」「世界でもっとも美しい」など、「~の中で一番〇〇」というような英文を作るために用いるのが最上級です。
例として、以下の文をベースに富士山が日本一高い山であることを表したいときを考えてみます。
この英文の意味は「富士山は高い山」となります。
これを「日本一高い山」としたければ、
となります。
最上級の基本形は以下になります。
「主語+動詞 + the +最上級(形容詞・副詞)+範囲」
主語と動詞は通常の文と変わりませんが、その後に「the + 最上級(形容詞・副詞)」が入ることに着目してください。
形容詞や副詞を最上級とするには「形容詞(副詞)の原形+est」という形に変化させる必要があります。
上記の例では、「high」という形容詞を「highest」にすることで「もっとも高い」という意味に変わります。
erとestの違い
ここまでの例で見てきたように、形容詞や副詞の変形のさせ方によって、比較級、もしくは最上級とすることができます。
erとestの違いは形容詞や副詞を比較級とするか、最上級とするかの違いです。
mostとmoreの違い
比較級、最上級への変形のさせ方が、形容詞や副詞の原形の後に「er」「est」を付けるだけなら簡単なのですが、単語によっては変形のさせ方が異なります。
「er」、「est」を付けるのではなく、単語の前に「more」「most」を付けるような単語もあります。
例えば、美しいという意味を持つ「beautiful」を比較級にしたい場合、「beautifuler」とはならず、以下のように変形させる必要があります。
beautiful → more beautiful同様に、おもしろいという意味を持つ「interesting」を最上級にするには、interesting → most interestingとなります。
基本的に、長い単語(文字数の多い単語)の場合は、「er」「est」を付けるのではなく、単語の前に「more」「most」を付けます。
このように変形のさせ方が単語によって異なっているのは、英語をより発音しやすく、読みやすくするためです。
どのように変形させれば良いかは、たくさん英語に触れていけば自然と覚えていきます。
何かと比較して「どっちが上」を表したい場合は比較級を使う
ある範囲の中で「もっとも上」を表したい場合は最上級を使う
長い単語の場合は前に「more」「most」を付ける
比較級の例文
ここからは、比較級を使うことでどのような表現ができるようになるのかをイメージできるよう、比較級の例文をいくつか見ていきましょう。
比較対象はthan〜
何かと比較するには、比較対象を示す必要があります。
比較対象は「than」の後に記述します。
例えば、「彼女は私より美しい」と表現したい場合は以下のようになります。
上記例のように「than」の後には主語が続き、「than I」となります。
than以下で完全文
さて、ここまでの説明では、「than」の後ろには、比較対象(相手)を記述するということでした。
ここで使用している「than」は接続詞であることを意識しなければなりません。
接続詞の後で文を続ける場合、文法上、その文は、完全文である必要があります。
この点を踏まえ、もう一度、先ほどの例文について考えてみます。
「than」の後に続いているのは、主語だけであり、本来あるはずの動詞や補語、目的語のない不完全な文となります。
この点に、不自然さを感じると思いますが、以下の文を考えればその理由がわかります。
英語には、省略できるものは省略するという基本的な考え方があります。
「than I」の「I」は、「I am beautiful」という完全文うちの「am beautiful」を省略した形です。
つまり、「am beautiful」が省略されて、「I」(主語)だけが残ったということです。
「形容詞(副詞)の原形+er」とすることで比較級となる
比較対象はthanの後ろに記述する
than以下は完全文を省略した形となるため主語が来る
最大級の例文
次に最大級の例文についても見ていきましょう。
最大級は、ある範囲の中で最も上であることを表したい場合に使用するということでした。
例えば、「わたしはすべての学生の中で最も背が高い」と表現したい場合は以下のようになります。
最大級の作り方は、比較級に似ていることがここまでの例文でわかると思います。
比較級が「er」、最大級が「est」を単語の語尾に付けるのが基本です。
加えて、最大級の英文を作るときは、必ず最大級の前に「the」を付けるというのがポイントです。
「形容詞(副詞)の原形+est」とすることで最上級となる
必ず最大級の前に「the」を付ける
比較級と最上級は構文が似ているためセットで覚える
英語で同格を比較するには?
最後に同格比較について考えていきます。
同格比較とは何かと何かを比較して、引き分けだった場合の文です。
同格比較の例を示す前に、まず「彼女は美しい」という簡単な英文を考えてみます。
これを、「彼女はモモコと同じぐらい美しい」とするには以下のようになります。
同格比較の場合は、形容詞、副詞を「as」で挟み、その後ろに比較対象を持ってきます。
ひとつ目の「as」が「同じぐらい」という意味の「as」、ふたつ目の「as」が「~と比べて」という意味の「as」となります。
また、「~と比べて」の「as」も接続詞なので、文法的に「as」に続く文は完全文である必要があります。
例えば、「彼はわたしと比べて同じぐらい足が速い」としたい場合、
となります。
ふたつ目の「as」について、「as me」ではなく、「as I」となっていることに着目してください。
これも「than」のときと同様、「I run fast」という完全文のうちの「run fast」を省略した形というわけです。
「as」の後ろには比較対象が来るという覚え方だけだと、テストのときに「as me」などと記述してしまうこともありますので、この点はしっかり覚えておいてください。
同格比較とは何かと何かを比較して、引き分けだった場合の文
形容詞、副詞を「as」で挟み、その後ろに比較対象を記述する
「as」に続く文は完全文となる
まとめ
通常の日常英会話もそうですが、ビジネスにおいても欠かせない表現と言えるのが、比較級と最大級です。
何かと比較して「どっちが上」を表したい場合は比較級を使い、ある範囲の中で「もっとも上」を表したい場合は最上級を使うことでした。
このふたつは構文が似ているので一緒に覚えていくのが効率が良いと言えます。
形容詞や副詞の変形の仕方など、覚えるところも多く、暗記も必要です。
ただ、最初からすべての変形を暗記しようとするよりも、基本的な構文をおさえて、日常の中で使っていくことが大事です。
比較級と最上級を使えるようになれば、さまざまな表現が可能になるため、ぜひ使ってみてください。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「比較級 最上級」に関してよくある質問を集めました。
比較級と最上級とは?
何かと比較して「どっちが上」を表したい場合は比較級を使い、ある範囲の中で「もっとも上」を表したい場合は最上級を使います。比較級が「er」、最大級が「est」を単語の語尾に付けるのが基本です。長い単語の場合は、単語の前に「more」「most」を付けます。
英語で同格を比較するには?
同格比較を行いたい場合は、形容詞、副詞を「as」で挟み、その後ろに比較対象を持ってきます。「She is as bueautiful as Momoko.」ひとつ目の「as」が「同じぐらい」という意味の「as」、ふたつ目の「as」が「~と比べて」という意味の「as」となります。
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