プレップ(PREP)法とは?英文での活用の仕方・注意点を紹介
プレップ(PREP)法はビジネス文書やプレゼンテーションなどで用いられる、わかりやすい文章構成の手法です。
ビジネスシーンだけでなく、英語のライティングやスピーキング力のアップにも役立ちます。
プレップ法の意味やメリットから、英文を作る際の活用の仕方・順序、例文や覚えておきたいフレーズを詳しくわかりやすく解説しています。
また、 英文を作る際の注意点やプレップ法の鍛え方も紹介するので、是非参考にしてみてください。
- プレップ法はわかりやすい文章構成の手法のこと
- プレップ法はビジネスシーンやプレゼンテーションなどで用いられる
- プレップ法で英文を作る際の注意点は構成の順番を守ること
プレップ(PREP)法とは
プレップ(PREP)法は、ビジネス文書やプレゼンテーションなどで用いられる、わかりやすい文章構成の手法です。
ビジネスシーンだけでなく、英作文や英会話に取り入れることによって、英語のライティングやスピーキング力のアップにも役立ちます。
もし英語でのコミュニケーション力に不安があるなら、ぜひプレップ法を理解し身に付けましょう。
ビジネスシーンで用いられる文章作成メソッド
ビジネスシーンでの文章作成にて必要とされるのが、誰が読んでも分かりやすく簡潔であることです。
なぜなら、何を言いたいのか分からなかったり、読み手によって理解が変わってしまう文章では意味がないからです。
文章構成がわかりやすく仕上がる
ビジネスシーンではプレップ法を使うことで、文章構成をわかりやすく仕上げることができます。
プレップ法では、はじめに結論を伝え、結論にいたった理由を説明し、説得力を持たせる具体例やデータを提示した上で、最後にまた結論を伝えます。
はじめに結論を知ることで、読み手はいち早くその文章の要点を理解し、その後の内容をより理解し読み進むことができます。
プレップ法を用いるメリット
プレップ法には、「聞き手にストレスがかからない」「無駄なやり取りをしなくて済む」「自分の考えを論理的に整理できるようになる」という3つのメリットがあります。
この章では、プレップ法を用いることで得られる3つのメリットについて説明します。
- 読み手・聞き手にストレスを与えない
- 無駄なやり取りをしなくて済む
- 自分の考えを論理的に整理できるようになる
読み手・聞き手にストレスを与えない
プレップ法では、まず初めに話の要点(結論・主張)を相手に伝えることが特徴です。
相手は「何についての話なのか」を最初に明確にできるので、「何の話をしているのかわからない」というモヤモヤしたストレスを避けることができます。
無駄なやり取りをしなくて済む
プレップ法を活用せずに話すと、何度も同じ説明が必要になったり、要点の纏まらない無駄に長い説明になってしまったりするケースが多いでしょう。
プレップ法は、聞き手が一度の説明で理解できる構成になっているので、無駄なやり取りをしなくて済みます。
自分の考えを論理的に整理できるようになる
プレップ法を身に付けると、やみくもに話始めるのではなく、自分の考えを要点・理由・根拠に整理分けし論理的に説明できるようになります。
話し出す前に自分の考えを頭の中で整理してから論理立てることを習慣化でき、説得力のあるビジネストークができるようになります。
プレップ法はわかりやすい文章構成の手法である
主にビジネス文書やプレゼンテーションなどで用いられる
プレップ法で伝えると聞き手にストレスがかからない
プレップ法を活用した英文の作り方
次にプレップ法を活用した英文の作り方について説明します。
いかなる場面でも、これから紹介する流れが頭に入っていると理想的です
プレップ法の順序を解説
プレップ法は、以下4つの文章校正フローの頭文字を取って名付けられています。
- P=Point(結論、要点主張)
- R=Reason(理由)
- E=Example(事例、具体例)
- P=Point(要点、主張、結論を繰り返す)
この構成により、最初に相手の興味を惹きつけ、後から理由や具体例を出すことで説得力のある文章を作ることができます。
では、それぞれの項目の役割を見ていきましょう
Point
プレップ法一番目の頭文字の「P」は「Point」で、「主張」を表し、文章の最初で自分の考えや意見などの主張を簡潔に述べます。
主張を最初に述べることで、聞き手は要点が何か、結論として何を言いたいのかを理解してから、次に続く内容を頭に入れることができるので、無駄なく理解度を深めることができます。
Reason
二番目の「R」は「Reason」で、「理由」や「根拠」を表し、「P」で主張した内容を裏付ける理由や根拠を述べます
なぜその結論に至ったのか、どうしてそう考えるのかの理由を述べることで、説得力のある文章になります。
ただ、説得力のある文章にしようとして理由や根拠をたくさん挙げれば良いというものではありませんので、だらだらと長くなり過ぎない程度にしましょう
Example
3番目の「E」は「Example」で、「例」を表します。
2番目の項目で述べた理由を裏付ける具体例やデータについて言及しましょう。
体験談やデータなどを引き合いに出すことにより、さらに説得力のある文章を作ることができます
Point
最後の「P」は、最初と同じ「Point」の内容を纏めて最後にもう一度「主張」します。
最初の「P」と全く同じ表現にするよりも、違うフレーズを利用し変化をつけた方が、面白味のある文章になります
また、「So( だから)」や「Therefore(したがって)」などの逆説の接続詞を使うと、論理的な文章に見せることができます。
プレップ法を活用した例文
では、プレップ法を活用した例文をみていきましょう。
上から、【Point】【Reason】【Explain】【Point】の順になっています。
- Our team recommends proceeding with the project.(私たちのチームはプロジェクトを進めることをお勧めします。 )
- We have reviewed all the plans, and we have all the resources needed to begin the project.(全ての計画を確認し、プロジェクトを開始するために必要なリソースを用意しました。)
- The budget has been acquired, the right people have been hired. The materials also arrived yesterday.(予算を取得し、適切な人材も採用しました。資料も昨日届きました。)
- Therefore, based on these considerations, we recommend proceeding with the project.(したがって、これらの検討事項に基づき、プロジェクトを進めることをお勧めします。)
主張を一番初めに述べ、最後に繰り返すことにより、何が言いたいのか明確な文章になっているのが分かります。
プロジェクトを勧める根拠や、そのために具体的に何をしたのかも述べられていることにより、論理的な主張になっています。
プレップ法を使う際に覚えておきたい簡単なフレーズ
この章では、覚えておくと便利な簡単なフレーズをご紹介しています。
どれも非常に実践的なものですので、使用するシーンをイメージしながら確認していきましょう。
Pointで使える導入フレーズ
Pointで使える導入フレーズには、以下のようなものがあります。
まずは1つ表現を選び、1つずつ使える表現を増やしていくのがおすすめなので、ライティングの練習の場を増やして積極的に使いましょう。
- My point of view is that~(私の考えは~です)
- I think~/ I believe~(~と私は考えます、~と思います)
- I agree with your opinion/idea.(あなたの意見/アイデアに賛成します)
- I’m afraid I can’t agree with you.(残念ながら賛成しかねます)
- I totally agree with you.(全く同感です)
Reasonで使える導入フレーズ
Reasonで使える導入フレーズには、以下のようなものがあります。
はっきりと「Reason」と明言することで、理由・根拠を話すことが相手に伝わり、説得力が大きく左右される重要なパートです。
- ,because~(なぜなら)
- The main reason why I think so is that~(私がそう考える主な理由は~です)
- The reason for this is~(この理由は~です)
Exampleで使える導入フレーズ
Exampleで使える導入フレーズには、以下のようなものがあります。
具体例の提示の仕方は、比較的自由度が高く、覚えておきたい表現も多いといえます。
- For example/ For instance(たとえば)
- As far as I’m concerned(私としては、私に関する限り)
- According to a certain survey(ある調査によると)
- Generally speaking(一般的に言って)
- In my experience(私の経験では)
2度目のPointで使える導入フレーズ
2度目のPointで使える導入フレーズには、以下のようなものがあります。
以下の表現の後ろに、1度目のPointのフレーズを持ってきても良いでしょう。
- As a result/ Therefore(結果として、したがって)
- For this/ that reason(そういう訳で)
- That’s why~/ That’s the reason why~(それが~の理由です)
Point・Reason・Example・Pointの構成でできている
相手の興味を惹きつけてから理由や具体例を出す
簡単なフレーズを使い論理的な文章に仕上げる
プレップ法で英文を作る際の注意点
プレップ法で英文を作る際、いくつか注意しなければならない点があります。
この章ではプレップ法で英文を作る際の注意点を説明します。
順番を守る
プレップ法では、Point(結論)→Reason(理由)→Example(例)→Point(結論)の順番を守ることが大切です。
特に理由と例の順番を逆にしてしまうと、その結論に至った理由が分からないまま話を聞くことになり理解しづらくなります。
また、結論のすぐに理由を伝えることで興味を持って話の続きを聞くことができます
文の繋がりも意識する
プレップ法を活用するなかで、文の繋がりを意識し文章を作成することが大切です。
文脈を意識しないで文章をつくろうとすると、まとまりのない読みづらい文章になってしまいます。
例えば、たくさん理由や例を挙げたり、逆説の接続詞を何度も使うことは、読み手に取ってはとても分かりずらいです。
やみくもに伝えたいことを列挙するのではなく、前後の文の繋がりを意識しながら簡潔に説明することを常に意識しましょう。
難しい表現は使わない
普段使い慣れていない難しい表現は使わないようにしましょう。
ビジネスだからといって、あえて難しい単語や専門用語、聞きなれない表現を使おうとすると、スムーズなコミュニケーションが取れなくなってしまいます。
相手との間に齟齬が生まれないように、普段使っている分かりやすい表現を使うことが大切です。
特に、理由があいまいなだと、なぜそのような結論に至ったのかが分からず、論理力に欠ける文章になってしまいます。
理由を簡潔に伝えた上で、理由を更に掘り下げた「理由の根拠」についても言及すると、更に説得力のある文章に仕上げましょう。
プレップ法ではP→R→E→Pの順番を守ることが大切
文の繋がりを意識し、Reasonでは理由を明確にすることが必要
難しい表現は使わず、自分が使いやすい簡単な表現を使う
プレップ法の鍛え方
さらにプレップ法を習得し活用していくために、ここでプレップ法の鍛え方についていくつかご紹介します。
興味のある分野に対する意見をメモする
まずは、時事問題、ニュース、映画、趣味など、自分の興味のある分野をプレップ法で説明できるように練習しましょう。
手書きのノートだけでなく、スマートフォンユーザーであればメモやLINEを利用するのも効果的です。
初めから長文に挑戦する必要は無いので、まずは文章量よりも、構成やその内容の質を重視すると良いでしょう。
まとまった意見を人に対して意話してみる
ある程度練習に慣れ意見がまとまってきたら、プレップ法を意識して会社の同僚や友人と会話してみましょう。
はじめのうちは、PREPの順番が守れなかったり、スムーズに話せないかもしれませんが、気づいた点をまたメモやLINEに書き留め、改善していきましょう
日本語でのプレップ法に慣れたら英語で練習
練習を重ねて、日本語でのプレップ法に慣れたら英語でも練習していきましょう。
難しい言い回しはせず、普段使い慣れている簡単な表現で意見することを繰り返します。
まずは英語でメモする習慣をつくり、ある程度慣れたら英会話スクールなどでアウトプットするとより早く身に付くでしょう。
興味のある分野に対する意見をノートやLINEにメモする
意見をまとめて人に対して伝えてみる
日本語でのプレップ法に慣れたら英語で練習する
まとめ
今回はビジネス文書作成などビジネスシーンで用いられる「プレップ法」についてご説明しました。
プレップ法を知っていれば、ビジネスシーンや英会話だけでなく、今後あらゆる場面のコミュニケーションで役立つはずです。
まずは英語ではなく、日本語で良いので普段の生活の中でPREPを意識し、プレップ法で考える癖をつけていきましょう。
今回ご紹介したプレップ法のフレーズや鍛え方をぜひ活用し、英語のスピーキングやライティング力アップを図ってみてください。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「プレップ」に関してよくある質問を集めました。
プレップ法の意味とは?
プレップ法 とは、ビジネス文書やプレゼンテーションなどで用いられる、わかりやすい文章構成の手法です。最初に伝えたい結論を伝えてから理由や事例を説明することで、相手に論理的に自分の言いたいことを伝えることができます。詳しくは記事内をご参照ください。
プレップ法を活用した英文の作り方は?
プレップ法は、Point(結論、要点主張)のP 、Reason(理由)のR 、Example(事例、具体例)のE、Point(要点、主張、結論を繰り返す) のPと、それぞれの頭文字を取って名付けられています。この構成で英文を作ることにより、最初に相手の興味を惹きつけ、次に理由や具体例を出すことで説得力のある文章になります。詳しくは記事内をご参照ください。
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