英語の中でも特に英文法について苦手意識を持っている方も多いと思います。
しかし、英文法は文法問題を解くときだけでなく、長文読解をする際にも使わなければならないので、英文法が苦手なままでは、長文読解でも思うように点数が上がりません。
英語の成績を向上させる時に、英文法の勉強は重要なカギになるのです。
今回は英文法を学び始めるときに、何を意識するべきか、しない方がいいこと、具体的な手順について詳しく説明していきます。
■まとめ
英文法を理解していると、時と場合に応じて柔軟に英文を作成できるようになります。
「○○で使える定番フレーズ」などを覚える方は多いですが、これではコミュニケーションの幅は広がりません。
文法の知識があれば、時制や表現のフォーマル度など、細かなニュアンスまでしっかり相手に伝えられるようになります。
英文法を理解することは英文の理解力が上がるということです。
単語は理解できるのに文章になるとわからない、リスニングが聞き取れないなんてことはありませんか。
それは英文法を理解していないことが原因です。
英文法を理解すれば文全体の意味を正確かつ素早く取れるようになり、英文の理解力と理解が格段に上がります。
英語を学習し始める際に、「まずは単語から」と考えていませんか。
実は、英文法の学習は単語を一つ一つ暗記していくよりもはるかに効率よく英語学習ができるのです。
英文法を例文としながら英単語を同時に覚えていくことで、文法理解や単語の長期記憶にも繋がるのです。
英文法の理解は英作文に必須な要素
英文法を理解することは英文理解やリスニングにつながる
英文法学習は英語学習において効率がいい
英文法は、文法問題だけでなく、英文読解の際にも必要になる知識です。
英文法の基礎を理解していないと英語で高い点数をとれるようにはなりません。
コツや手順を覚えて基礎力が身につくようにしましょう。
基礎力がついてきたら、本当に理解しているのかを確かめるために、他人に説明してみましょう。
他人に教えるためには、教える内容を文法書通りではなく、自らの言葉でかみ砕く必要があります。
それにより、再度自分の中での理解が深まる部分もあるので、友達や家族に説明できるようにしましょう。
英文法を勉強する際は、インプットとアウトプットのバランスが重要になります。
分野ごとにインプットを行い、ある程度身についたら、実践問題や文法書に載っている過去問を解くようにしましょう。
分野ごとに進めていると、最初にやった内容を忘れてしまいやすくなるので、定期的に以前の内容も復習しましょう。
よく単語の暗記の延長として、文法問題も丸暗記しようとする方がいますが、意味を理解したうえで暗記をしなければ高い学習効果は期待できません。
参考書に書かれた表現を丸暗記するだけでは、問題に応用することは難しいからです。
暗記をする際には、主語や動詞の働きを理解することを意識して取り組むことで、様々な問題に応用することが出来るようになります。
他人に説明できるようになるのを理解の基準にしよう
インプットとアウトプットのバランスを大切にする
参考書に書かれた表現を丸暗記してはいけない
英文法を勉強しようと思っても、何をすればいいかわからないという方もいると思います。
そのような方は、ぜひ以下の手順を参考にしてみてください。
まず初めにすることは、基本的な英文法はどのようなものがあるかを知ることから始めます。
ゴールがわからないまま始めるとモチベーションが維持できません。
分野ごとにどの程度文法の量があるのか、自分のペースで進めて時間がかかりそうなのかを確認し、発展的な文法や難しそうな文法は、一回飛ばして先に進むことを意識しましょう。
難しい文法は、基礎的な内容が一通り終わってから取り組んでも遅くないです。
文章を読む時は必ず文法の知識が必要です。
そのため、文法と英文読解の知識のバランスが大事になってきます。
英文を読む際に毎回構文を意識していると、時間がかかりすぎてしまう可能性があるため、英文は前から読んで理解しましょう。
英文を返り読みせずに理解することは、初心者の方には難しいかもしれませんが、短めの文章から取り組み、徐々に慣れていくことをおすすめします。
例文を聞いて即座に意味が分かれば、その文法についてはしっかり記憶が定着していると言えますが、実際は非常に難しいことです。
私たちは文法問題を解く時には、文として書かれていますから消えることはありませんが、音は一瞬で消えてしまいます。
視覚的にとらえることができないので難易度が上がるのです。
意味を理解できない原因は、語彙力不足なのか、発音が聞き取れていないのかを明確にしてから、繰り返し聞いてみると良いでしょう。
英語学習において意外とアウトプットは軽視されがちです。
しかし、インプットしたのち、アウトプット、すなわち学んだことを自身の方法で使ってみることが大切なのです。
おすすめのアウトプット方法は日記を英語でつけてみることです。
最初は簡単な英語からで、だんだんその日学習した英文法を使えるようになってくるとベストです。
文章を返り読みせずに理解する
例文を一緒に覚えてみよう
英語で日記をつけることでアウトプットする
ここまで、英文法を勉強する際のポイントや注意点について解説してきました、実際に中学・高校で覚えるべき英文法はいくつくらいあるのでしょうか。
一般的に、中学・高校で学習する英文法は以下の通りです。
中学・高校レベルの英文法は上記の通りになります。
どの英文法が重要ということはなく、どの英文法も頻繁に使用されるため1つずつ着実に理解していく必要があります。
次の章では、英文法を身に付けるための具体的なトレーニング方法とそのやり方について解説していきます。
英文法は様々ある
基本的にすべてを身に付ける必要がある
1つずつ着実に覚えることが大切
ここではさらに英文法を身に着ける具体的なトレーニングを紹介します。
以下の5つを紹介しますので是非参考にしてください。
文章を前から読むことを定着させるために有効なのがスラッシュリーディングです。
最初は短い文の中でも区切りをつけるところから始めて、最終的には大きな節などの大きな塊で区切れるようにしましょう。
今まで、一文ごとに丁寧に読んでいた方は、前から読むことを意識していなかった方も多いかもしれません。
英語は日本語と異なり、前から読んでいくと必要な情報が先に書かれており、後から補足されていくのが一般的です。
前から読むことで、時間を短縮しながら早く文章に目を通せるようになります。
スラッシュリーディングのやり方は以下の通りです。
～スラッシュリーディングを行う手順～
スラッシュリーディングのやり方は上記の通りです。
スラッシュリーディングは英語の文章を読み解く際に非常に有効な学習方法の1つです。
スラッシュリーディングを行うためには、動詞だけでなく前置詞や接続詞などの様々な品詞の知識を有する必要があります。
そのため、文法の学習に非常に効果的です。
スラッシュリーディングを行う際には、初めに文章をゆっくり正確に読み取る精読を行うようにしましょう。
文章の節ごとに区切って精読を行うことで、文章の構造や意味をしっかりと理解する事が可能です。
また、節ごとに正しく区切れていないと文章を正しく理解することが非常に難しくなってしまうため、文章を節ごとに区切る際にも時間をかけて正確に行うようにしましょう。
スラッシュリーディングに慣れてくると、スピードを上げて文章を正しく理解できるようになります。
分野ごとに勉強していると、その分野を勉強しているときは理解しているつもりで、問題を解くことができても、範囲が変わってしまうと、問題が解けなくなっていたり忘れてしまうことも多いです。
そのようなときは、分野ごとに分けられている並べ替え問題を解いてみましょう。
並び替え問題は今まで覚えた文法を本当に理解しているかチェック出来るため、何が理解できているのか、逆に何ができていなくて苦手なのかが簡単に分かります。
並び替えトレーニングのやり方は以下の通りです。
～並び替えトレーニングの手順～
並び替えトレーニングの手順は上記の通りです。
最近では英検の試験だけでなく、大学入試共通テストなどでも並び替え問題が登場しています。
並び替え問題は問題集などの例文を活用することができるため、英文法の学習に非常に有効な学習であると言えます。
並び替えトレーニングを行う際には、なぜこの語順になるのか？という部分を意識して行うようにしましょう。
並び替え問題を解く際には、英語の基本5文型に加えて品詞の知識も非常に重要になってきます。
実際に問題を解きながら、自分が並び替えた語順がなぜその並び順になるのかを簡単に説明するとより効果的な学習が出来ます。
リピーティングとは、一文ごとに聞き終わったら、繰り返すように自分が声を出して英語を発する勉強法です。
実際に声に出して文章をリピーティングすることで、直前に言われた英文に意識をして、耳を傾けることで集中して取り組むことができます。
また、ネイティブの発音に近づけることができ、リスニングの練習にもなります。
リピーティングは机に向かう必要がないので時間が空いた時に手軽に取り組むことが可能です。
リピーティングのやり方は以下の通りです。
～リピーティングのやり方～
リピーティングを行う手順は上記の通りです。
リピーティングを行うことで、文章の構造を理解する事が可能です。
主語・動詞・目的語などをしっかりと理解することができるため、基本文型を学習したい方におすすめの勉強法です。
リピーティングを行う際には、難しい文章を使わないことを意識しましょう。
リピーティングの学習を行う目的は文章の構造や基本文型を覚えることにあるため、難しい文章ではなく基本レベルの物を選択するようにしましょう。
また、文章を読みながらこの文章は英語の基本5文型のどの型に当てはまるのかということをしっかりと意識して行うとより効果的な学習を行うことが出来ます。
シャドーイングはリピーティングと異なって文が聞こえてきたらその部分をすぐに繰り返す勉強方法です。
シャドーイングでは、文を聞きながら文を声に出さなければいけないので、直前に言われた文章の理解と、自分が声を出している間に読まれている次の文の両方に意識を向けなければなりません。
最初は難しいかもしれませんが、易しい文章から始めて、徐々にレベルを上げていきましょう。
シャドーイングのやり方は以下の通りです。
～シャドーイングの手順～
シャドーイングを行う際の手順は上記の通りです。
シャドーイングは文章を聞いた直後に音読をするため、瞬時に内容を理解する必要があります。
何度もトレーニングを行っていく正確に再現を行う事が可能になります。
シャドーイングのトレーニングを行う際には、自分のレベルに合った音源を使用するようにしましょう。
リピーティング同様に、自分の理解できるレベルの文章を活用することで、効果的な学習を行うことが出来ます。
また、シャドーイングは反復して行うことが非常に重要です。
音声を何回も聞いて、何回も音読を行ううちに文章の構造や内容を瞬時に理解できるようになります。
基本的にどの分野の文法にも例文が載っています。
本質的なことを理解したうえで参考書の例文をそのまま暗記することは有効です。
特に英作文を作る際には、使わなければいけない文法の例文を思い出し、問題の単語を入れ替えるだけで英作文を作ることができます。
英作文は時間との勝負なので、しっかりと意味を理解したうえでの例文暗記は時間短縮にもつながります。
英作文のトレーニングのやり方は以下の通りです。
～英作文の書き方～
英作文を用いたトレーニングの手順は以下の通りです。
英文法や英単語をインプットするだけでなく、自分で英作文を書くといったようなアウトプットを行うことでしっかりと学習を行った英文法を定着させる事が可能です。
また、何度も文章を書くことで単語力も高めることができます。
英作文を書く際のポイントは、学習した英文法を使ってみる事です。
英文の構造や英文法の使い方をインプットした後には、実際に英作文の形でアウトプットしてみましょう。
学んだ英文法を使用することで、英文法を定着させることが可能です。
また、初めから高度な英文を作成する必要はなく、簡単な文章を書いてみるというところからスタートしましょう。
スラッシュリーディングで文構造を理解する
並び替えトレーニングで覚えた文法を本当に理解しているかチェック
リピーティング、シャドーイングで発声する
ここからは英文法学習におすすめの参考書や問題集を紹介していきます。
自身の学習に合った参考書を見つけましょう。
今回紹介する参考書は以下の5つです。
ここからは、それぞれの参考書の詳細について見ていきます。
| 一億人の英文法の基本情報 | |
|---|---|
| 料金 | 1,980円（税込） |
| 特徴 | 「話す英語」に特化した英文法が学べる |
| オススメな人 | コミュニケーション英語上達のために英文法を学びたい方 |
「話せる英語」を最短で身に着けることに特化したのがこの参考書です。
英文法の知識に加えて、ネイティブがどのような感覚で英語を使っているかまでを、豊富なイラストを用いて詳しく解説してくれます。
また、付属のCDを使って音声を聞きながら学習をするとより学習効果を実感できるでしょう。
さらに、本書と連動したアプリが480円でダウンロードできるので、より質の高い学習をしたい方はぜひ利用をおすすめします。
| 中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。の基本情報 | |
|---|---|
| 料金 | 2,530円（税込） |
| 特徴 | 中学3年間の学習内容を超基礎から学べる |
| オススメな人 | 中学レベルの英語から学び直したい方 |
中学生に人気の「ひとつひとつわかりやすく」シリーズの中学1～3年の内容を凝縮し、さらに社会人向けのコンテンツを入れたのが本書になります。
中学英語を超基礎的な内容から復習してくれるので、英語を学び直したい高校生以上の方におすすめの1冊です。
解説の際は、難しい文法用語や長い説明は極力省き、フルカラーのイラストを通じて視覚的に理解できるので、英語に苦手意識をお持ちの方でも安心です。
各章の最後には易しい問題演習もついているので、覚えた知識を直ぐに自分のものにすることができます。
| 高校の英文法が1冊でしっかりわかる本 | |
|---|---|
| 料金 | 1,320円（税込） |
| 特徴 | 英文法の仕組みを細かく解説 |
| オススメな人 | 高校レベルの英文法の学習を行いたい方 |
こちらの参考書は、高校レベルの英文法を細かく解説している1冊になります。
高校レベルの英語を詳細に解説しているため、基本レベルを学習したいという方におすすめです。
本書の最大の特徴は、英文法を単なるルールとして捉えるのではなく、生きた英語を学ぶことが出来る点です。
また、英文法だけでなく英語の4技能をすべて鍛えることの出来る内容になっているため、1冊で基本を完璧にすることが出来ます。
| 総合英語Evergreen | |
|---|---|
| 料金 | 1.870円（税込） |
| 特徴 | 英文法の全てを詳細に解説 |
| オススメな人 | 英文法の詳細な解説書が欲しい方 |
こちらの参考書は、英文法の仕組みを詳細に解説している1冊です。
英文法の「なぜ？」という疑問部分をしっかりと理解できるようになっています。
解説が幅広く、さらに詳細に記載されているため、1冊持っておくだけで勉強の際に非常に役に立つ1冊です。
高校の授業などで分からない部分があった際などに、教科書の補足として利用するのもおすすめです。
| Next Stage英文法・語法問題 | |
|---|---|
| 料金 | 1.463円（税込） |
| 特徴 | 文法問題を多数収録 |
| オススメな人 | 文法問題をたくさん解きたい方 |
こちらの問題集は、文法問題を多数収録している1冊になります。
「文法」や「語法」や「イディオム」に加えて、「会話表現」「単語・語い」などの問題も多数掲載されています。
また、問題数が多いだけでなく解説も丁寧に書かれている点も、こちらの問題集の特徴です。
文法問題に慣れたい方や、様々な問題パターンを解いてみたいという方には非常におすすめの1冊です。
学び直しにおすすめ「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」
話せる英語を最短で身に着ける「一億人の英文法」
英文法学習におすすめのアプリも紹介いたします。
スマホで手軽に勉強できるアプリを活用して英語レベルを向上させましょう。
LearnEnglish 英文法は無料の英文法学習アプリです。
レベルは入門から上級まで。
文法の練習、定着に役立つ問題が何千と収録されており、問題を解いてすぐに答え合わせができるようになっています。
料金は無料（有料プラン有）です。
効率的に英文法の強化を図りたい方におすすめです。
Johnny Grammar Word Challengeは無料の英文法学習アプリです。
制限時間内（60秒）に次々と出題される文法クイズに答えていくクイズ形式で学習をしていきます。
1回あたりの制限時間が短く設定されているため、隙間時間に気軽に取り組むことができます。
効率的に英文法の強化ができる「LearnEnglish 英文法」
短い隙間時間にでも気軽にできる「Johnny Grammar Word Challenge」
スマホアプリを活用して英文法を理解しよう
今回は英文法を中心にはじめに取り組むことや、勉強の手順について具体的に説明してきました。
英文法は基礎的なことを理解してから文法問題を解き始めることが大事ですが、より文法を定着させるには音を聞いて自分も真似することも有効です。
忙しくてまとまった時間が取れず、机に向かう時間が確保できないという方でも、ちょっとした隙間時間でリピーティングなどどこでもできる勉強をしてみることもオススメです。
文法ができないからといって、焦らずに自分の生活スタイルに合わせながら効果的に勉強できるようにしましょう。