「分詞」とは?現在分詞と過去分詞の違い・用法を例文付きで解説
英語の学習で分詞とは何であるか分からないと壁にぶつかり、悪戦苦闘することも多いものです。
また、分詞は種類ごとに使い分ける必要があり、英語試験できちんとできるようにしないといけません。
この記事では分詞の種類や形、使い方を紹介し、例文を使って初心者でも分かるように解説します。
英語の分詞について詳しく理解して自信を持てるようにしたい人はこの記事を参考に、試験で高いスコアを取れるようにしましょう。
分詞とは?
分詞は英文では動詞の後ろに付き、「現在分詞」の「~ing」または「過去分詞」の「~ed」があります。
このため、「現在分詞」は「現在進行系」、「過去分詞」は「過去形」だと勘違いしやすいですが、実際には時間を示すものではないため注意が必要です。
また、分詞は動詞の形になり、「〜ing」と「〜ed」が付いたものです。
分詞は現在と過去を分け、使い方は動詞、形容詞、副詞の役割があります。
このため、英文の内容を理解するためには分詞の特徴を把握し、形や意味、使い方で分けられるようにしないといけません。
ちなみに、「形」は「語形」、「意味」は「持つ意味」、「使い方」は「文中における機能」になり、間違えると文の内容も変わってしまいます。
また、名詞を後ろから説明する役割があり、現在分詞の「~ing」と過去分詞の「~ed」に分けられます。
逆に、名詞の前において説明する方法もあり、書く人によってケースバイケースだと言えます。
分詞は動詞の後ろに付いて名詞を説明する役割がある
分詞には現在分詞と過去分詞があり状況を分けられる
分詞は必ずしも名詞の後ろでなく前に置くこともある
分詞の種類と形
分詞の種類は「現在分詞」と「過去分詞」があり、それぞれの形を説明すると以下のようになります。
現在分詞
- sleeping baby:寝ている赤ちゃん
- interesting story:興味深い話
最初に、「現在分詞」は「~ing」で表示され、「〜している」または「〜させる」の意味があります。
このため、現在進行系で能動の意味があり、名詞の前において説明しています。
「sleeping baby」を和訳すると「寝ている赤ちゃん」になり、「名詞」の「赤ちゃん」に対し現在進行系で「寝ている」と説明する形です。
この場合は「赤ちゃん」の「baby」が「sleep」しているため、「sleep」の現在進行形として「~ing」形になります。
また、「interesting story」は和訳すると「興味深い話」になり、「名詞」の「話」の内容が「興味深い」と現在進行形で表しています。
過去分詞
- stolen money:盗まれたお金
- frozen pineapple:凍ったパイナップル
次に、「過去分詞」は「~ed」で表記され、「名詞」の前において説明する仕組みです。
また、2つの意味があり、以下のようなシチュエーションがありきちんと理解する必要があります。
1つ目は「stolen money」で、和訳すると「盗まれたお金」です。
この場合は「stolen」は「盗む」を意味する「steal」の「過去分詞」になり、「お金」を意味する「money」の前において過去にあったことだと説明してます。
この場合は「money」が「stole」されたため和訳すると「お金」が「盗まれた」となり、「〜された」と「受動」の意味です。
「過去分詞」は「動詞」の「~ed」形になり、この場合は過去完了形のため「steal」が「stolen」に変わっています。
2つ目は「frozen pineapple」で日本語に訳すると「凍ったパイナップル」になり、この場合は「〜した」と「完了」の意味です。
このため、「pineapple」は凍ってしまったため、凍らせる意味の「freeze」の過去完了形の「frozen」と表現し前において説明します。
現在分詞は名詞の前において現在進行形で表現して説明する
過去分詞は名詞の前において過去完了形で表現して説明する
現在分詞は能動の意味のみですが過去分詞は受動と完了の2つがある
分詞にはどのような意味がある?
分詞の意味は名詞を説明する役割があり、「現在分詞」と「過去分詞」をそれぞれ使い分けます。
最初に「現在分詞」は現時点で進行中の状態になり、「~ing」と表記し名詞の前に置いて説明する役割です。
また、和訳すると「〜している」や「〜させる」になり、「能動形」です。
一方の、「過去分詞」は「〜される」と「〜した」の意味があり、「名詞」との関係に合わせて使い分けます。
「~される」のケースは「受動形」になり、「stolen money」のように「名詞」の「money」を「stolen」で「steal」の受動形で「盗まれた」と説明しています。
次に「〜した」のケースは「frozen pineapple」のように、名詞の「pineapple」を「frozen」と説明しています。
この場合の「frozen」の意味は「凍ってしまった」と「完了」したことになり、「凍らせる」の「freeze」が過去進行形になって「frozen」になります。
このため、「過去分詞」の場合は「〜される」と「〜した」の2つの意味がありますが、それぞれ時系列が異なり注意が必要です。
また、表記は「~en」と「動詞」の「過去完了形」になり、それ自体は共通しています。
分詞は名詞を説明する役割があり、現在分詞と過去分詞がある
現在分詞は動詞の現在進行形で表し、前に置いて説明する
過去分詞は過去完了形の表記だが、受動と完了の2つの意味がある
分詞の使い方
分詞の使い方は3つの用法があり、動詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法です。
- 動詞的用法:I am speaking
- 形容詞的用法:I am very confused.
- 副詞的用法:He is sitting on a bench reading a book
また、それぞれの種類ごとの使い方を理解しないと誤った文法になるため、曖昧な場合はきちんと整理するようにしましょう。
動詞的用法
最初に、動詞的用法は進行形と完了形、受動態の3つがあり、それぞれの表記は以下のようになります。
「進行形」は「beと現在分詞」を組み合わせ、「I am speaking」のように表記されます。
次に、「完了形」は「haveと過去分詞」を組み合わせ、「I have finished my job」のようになります。
最後に、「受動態」は「beと過去分詞」を組み合わせ、一例として「An letter will be sent to you」になります。
このため、「進行形」は進行中の状態のため「現在分詞」になりますが、「完了形」と「受動態」の場合はどちらも「過去分詞」を使うため注意が必要です。
形容詞的用法
次に「形容詞的用法」は2つの用法があり、名詞を説明する「限定用法」と補語を意味する「叙述用法」になります。
また、「限定用法」には名詞の前に置く「前置修飾」または後ろに置く「後置修飾」がありますが、どちらの場合でも「名詞」を説明しています。
基本的に、「rising sun」は太陽が登っている状態になり前に置きますが、「a boy carrying a bag」はバッグを持つ動作する少年になるため、後ろに置くことが特徴です。
次に「叙述用法」は文章構成を示す「SVC」の部分の「C」にあたり、「補語」と呼ばれる部分になります。
一例として「I am very confused.」は和訳すると「私はとても混乱した」になり、「very」の部分が補語になります。
また、「This story is very confusing.」のように表現することもでき、和訳すると「この話はとても混乱させる」です。
副詞的用法
最後に「副詞的用法」は分詞によって導かれる句が文全体に意味を付け加える働きがあり、分詞構文とも言われています。
分詞は品詞ではなく動詞の下位分類になり、以下のような使い方があり覚えておくと便利です。
分詞の使われ方は「~ing」は動詞になり、「~en」は様々な使われ方をします。
このため、状態や動作をまとめて表現するときに用いられ、以下のような使い方があります。
「He is sitting on a bench reading a book.」の場合は「彼は本を読みながらベンチに座っている」と和訳でき、「彼」が「ベンチに座っていること」と「本を読むこと」の2つのことを同時にしている状態です。
また、2つの動作は現在進行形のため、ともに「~ing」が使われています。
次に「Surrounded by his students, the teacher is singing a song.」は、和訳すると「生徒に囲まれて、先生は歌を歌っている。」になります。
しかし、前半の部分はされていると受動態になり、過去分詞の「~ed」を使うため注意が必要です。
分詞の使い方は動詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3つがある
動詞的用法は3つあり、進行形、完了形、受動態になる
形容詞的用法は限定用法と叙述用法の2つがある
現在分詞と過去分詞の使い分けの例文
現在分詞と過去分詞を使い分けるときは文の流れに関係し、例文を使ってポイントを説明します。
- 現在分詞:Gambaosaka played an exciting game.
- 過去分詞:The excited audience shouted “no more”.
- 現在分詞:Canada is an English-speaking country.
- 過去分詞:Good written and spoken English is essential.
基本的に、現在分詞は「〜している」か「〜させる」で能動形ですが、過去分詞は「~される」と受動態もしくは「〜した」と完了形になります。
「Gambaosaka played an exciting game.」の場合は「ガンバ大阪はわくわくするような試合をした」と和訳できますが、この場合は「わくわくさせる試合」のほうが英語本来のニュアンスに近くなります。
次に「The excited audience shouted “no more”.」は和訳すると「興奮した観客は「もういい!」と叫んだ」になりますが、仮に観客の部分を「The exciting audience」とすると「興奮させている観客」で誤った文章になります。
次に「Canada is an English-speaking country.」は和訳すると「カナダは英語を話す国です」になり、仮に「英語が話されている国」と「過去形」にするか戸惑いますが、実際には「現在形」が妥当です。
また、「Good written and spoken English is essential.」は和訳すると「よい書き言葉と話し言葉の英語は不可欠です」になり、「英語」に対し「書き言葉」と「話し言葉」の両方であると説明しています。
しかし、「Speaking English」にすると「英語を話すこと」になり、動名詞になるため注意が必要です。
現在分詞と過去分詞は文の流れに合うように使い分けることが必要
現在分詞と過去分詞を間違えると別の意味に解釈される
現在分詞は能動形のみだが過去分詞は完了形と受動態がある
まとめ
分詞は現在分詞と過去分詞の2種類があり、動詞の後ろにつけて表現します。
また、分詞は動詞、形容詞、副詞の3つの役割があり、形や意味、使い方できちんと分けるようにすることが大事です。
現在分詞は「~ing」で「~している」という意味で名詞の前に置いて説明し、能動の意味があります。
一方の過去分詞は「~en」になり名詞の前に置きますが、受動と完了の2つのシチュエーションがあることが特徴です。
分詞の使い方は動詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3つがあり、名詞との関連性を確かめる必要があります。
また、使い分けるときは名詞を説明して誤った内容に解釈されないよう注意し、文脈に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。
【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「分詞」に関してよくある質問を集めました。
分詞とは?
分詞とは英文における分詞は動詞の後ろにつき、現在と過去を分ける働きがあります。また、名詞の後ろに置くことで説明する役割があり、現在形と過去形を使い分けると効果的です。しかし、必ずしも名詞の後ろに置くわけでなく、前になることもあります。
現在分詞と過去分詞の違いは?
現在分詞は「~ing」で表記され現在進行系で能動の意味がありますが、過去分詞は「~en」になり過去進行形ですが受動と完了の2つの使い方があります。このため、現在分詞は名詞が現在進行系で行われているときに使いますが、過去分詞は過去にあったものやされたことに対して用いられるため文脈に合わせて決めることが大事です。
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