近年、日本での英語学習はほぼ必須になりつつあります。
外国人観光客の増加や、日本人が逆に海外に進出していく機会が昔と比べて非常に多くなったからです。
これから英語を身に付けていけば、人生での選択肢の幅も広がるでしょう。
そんな英語学習において、英単語や文法をマスターすることも大切ですが、品詞についてもしっかり覚えておく必要があります。
品詞といえば、名詞・形容詞・副詞など全部で8種類あります。
今回は、その品詞の一つである、「代名詞」に焦点を当てて解説していきます。
まず、英語における代名詞について説明します。
代名詞とは、固有名詞がない状態の人やモノ、概念に対する名詞の代わりとして使われる単語です。
日本語でいうと、「彼・あの・その・あなた」などといった言葉が代名詞です。
英単語を挙げると「I・any・what・that」などが挙げられます。
この代名詞という品詞は、主にIやyouを使う人称代名詞・thisやthatを使う指示代名詞・anyやallなどの雑多な集まりのことを不定代名詞・whatやwhoを使う疑問代名詞・whichやthatなどで代名詞+関係詞の機能を持つ関係代名詞の5つに分類することができます。
これだけ種類があると、どれが何なのかと混乱してしまうかもしれません。
ですが、それぞれの代名詞にはっきりとした特徴があります。
ですが、英語で代名詞を使わないと、一つの文章に同じ言葉を何度も使う必要が出てしまい、「読みにくい」「言いにくい」などといった現象が生じてしまいます。
例えば、「My father is very smart. And my father has two cars. 」という文章では、My fatherという単語が2文続けて登場しています。
これは、英語圏の方からすると非常に違和感を覚えるそうです。
ですので、2文目のMy fatherを「he」に変えて、「My father is very smart. And he has two cars.」にしましょう。
ここからは、先ほど紹介した5つの代名詞の種類をそれぞれ解説していきます。
人称代名詞とは、大雑把にいうと日本語でも使う一人称、二人称、三人称などといった「人称」をさします。
では、人称とは具体的には何を言うのかを最初に日本語で確認しましょう。
最初に一人称です。
一人称とは「私」「僕」「俺」など、発言している人自身のことをさします。
また、「私たち」「僕たち」「俺たち」など発言している人を含めた複数人を指す場合も「一人称」となります。
続いて二人称です。
二人称とは「あなた」と言う日本語をさします。
つまり、目の前にいる人のことを指します。
また、一人称と同じように「あなたたち」など発言者自身を含まず、目の前にいる人たちを指す場合の言葉も二人称になります。
最後に三人称です。
三人称とは「彼」「彼女」といった目の前にはいない人を指す場合が多いです。
また、一人称・二人称と同様に「彼ら」「彼女ら」も三人称です。
以上が日本語で言う人称です。
ここから、英語の人称を解説していきますが、その前に日本語ではあまり重視しない数の概念について先に解説します。
まず、単数形と複数形とは何かを解説します。
まず「単数形」とは、「私」「あなた」「彼」など一人のことを指す言葉です。
対して複数形とは、「私たち」「あなたたち」「彼ら」といった複数人を表現する言葉のことを言います。
日本語では、言葉の中で数を意識することは少ないかもしれませんが、英語では「一つ」か「複数」かを非常に意識します。
これを誤ってしまうと言葉が成立しなくなってしまいます。
主格とは、日本語でいう「〜は」と言う表現に当たります。
「私は」を「I」、「あなたは」を「you」、「彼/彼女 は」を「he/she」と訳します。
また、複数形の場合、「私たちは」を「we」、「あなたたちは」を「your」と訳し、「彼ら・彼女ら」といった三人称の場合は性別の区別なく「they」と訳します。
ですので、「私は日本人です。と言う場合は「I am Japanese.」となります。
同様に、「彼らは日本人です。
」と言う場合は「They are Japanese.」と表現します。
そして、「I」の場合は要注意です。
英語では、文の頭は大文字で、それ以降は小文字でと言うルールがありますが、「I」だけは例外です。
「I」は必ず大文字で書きます。
非常に重要ですので忘れないようにしましょう。
所有格とは、「〜の」と言う表現です。
主に「誰のもの」といった表現をするときに使います。
「私の」であれば「my」、「あなたの」であれば「your」、「彼の/彼女の」であれば「his/her」と言います。
また、複数形の場合、一人称である「私たちの」であれば「our」、「あなたたちの」であれば「your」、「彼ら/彼女ら」であれば「their」と訳します。
ですので、「これは私のペンです。」と言う場合は「This is my pen.」となり、「ここは彼らの学校です」と言う場合は「This is their school.」となります。
目的格とは、主に「〜を」と言う表現が当たります。
「私を」は「me」、「あなたを」は「you」、「彼を/彼女を」は「him/her」となります。
また、複数形の場合、「私たちを」は「us」、「あなたたちを」は「you」、「彼らを/彼女らを」は「them」と言います。
ですので、「私は彼を待っている」と言う場合は「I am waiting for him.」となり、「彼は私を知っている」と言う場合は「He knows me.」となります。
人以外は、主に「it」が使われます。
日本語に訳すと「それ」など固有名詞がない物などを指す場合に使われます。
なお、「it」は三人称です。
主格は「it」・所有格は「its」・目的格は「it」があります。
また、人以外と言う表現をしましたが、「He」や「She」などの用法を用いるときに性別が不明な場合も「it」を使います。
ですので、「それは彼の車です。
」と言う場合「It is his car.」となります。
人称代名詞とは、「I」「you」「he」といった人称のこと
人称代名詞は、「主格」「所有格」「目的格」で変わる
単数形か複数形かのどちらかで単語が変わる
代名詞は、学校で「I→My→Me→Mine」で覚えましょうと習った覚えのある方は多いと思います。
これで覚えられる方は良いと思いますが、ほとんどの方は覚えられないと思います。
むしろ、日本語に訳したときに覚えられなくて逆効果です。
英語を覚えるには、とにかく使う事が一番です。
例として例えば、このような文章を自分で考えてみると良いでしょう。
「私は、彼を知っている。
」であれば「I know him.」、「あなたは私の友達です。
」であれば「You are my friend.」と言う文章ができます。
このように短文でさまざまな文章を作り、それを訳していくと言うことが効率的な覚え方でしょう。
I my me mineといった単語は覚えられても、文章のどこでどのように使えばよいか分からなければ意味がないので、アウトプットを増やして覚えていくことが近道だと思います。
また、英語は複数形の使い分けが非常に重要になります。
例えば、「ここは私の学校です」という場合は「This is my school.」となりますが、これが「ここは私達の学校です」となると「This is our school.」と「my」だったものが「our」に変わります。
まず、単数形を使うのか複数形を使うのかを一瞬で判断できるようになる必要があります。
英語では、複数形になる代名詞は、ほとんどの場合で単語が変わります。
日本語にはない言葉のルールですので、これを覚えるのは難しいところです。
ですので、最初に単数形の「I」「my」「me」などを覚え、これらを複数形にすると「we」「our」「us」になるというように、単数形と複数形をセットで覚えていきましょう。
覚えるときは、単数形と複数形をセットで覚える
短文で様々な文章を自分で作っていくと覚えやすい
I・My・Meなどと言った規則性のない覚え方は逆効果
指示代名詞とは、人・モノ・事の固有名詞をいわずに指し示す代名詞のことです。
日本語で言う「これ」「あれ」といった言葉が当たります。
では、例文を見てみましょう。
「”This” is my car, and “that” is Susan’s.」(これは私の車で、あれはスーザンのです。)
この例文では、車(モノ)を指していますが、対象が人でも物事でも指示代名詞を使うことができます。
人であれば、「(電話で)Hello, “this” is Mike.」(こんにちは、こちらはマイクです。
)と、人を指し示すこともできますし、物事であれば、「”That” was a good performance.」(あれは良いパフォーマンスだった)という風に、物事を指し示すことも可能です。
指示代名詞は、日本語の「これ」「あれ」と使い方が非常に似ています。
また、今あげた2つの単語は単数形です。
これを複数形にすると「This→these」「That→Those」です。
指示代名詞は複数形を入れても4つしかありませんし、日本語の「これ・あれ」と一致する使い方をします。
これはすぐに覚えてしまいましょう。
指示代名詞とは、固有名詞を言わずに特定のものを示す言葉
「これ=”this”」は単数形、「これら=”these”」は複数形
「あれ=”that”」は単数形、「あれた=”those”」は複数形
不定代名詞とは、代名詞のような性質を持っているが、他の代名詞に分類されない代名詞のことです。
いわゆる「その他」の扱いになりますので、共通した特徴はありません。
不定代名詞の例を挙げると、「all(すべての)」や「any(いくつか)」「every(すべての」などがあります。
それでは、一つ例文を見てみましょう。
「The gifts were “all” I wanted.」(プレゼントはすべて私の欲しいものだった。)
という文では、「すべて」という代名詞が「プレゼント」という名詞の代わりになっています。
不定代名詞には特徴がないと申し上げましたが、代名詞であることには変わりません。
この記事で紹介した代名詞に分類されないものの、代名詞の用法をしていると思ったら「不定代名詞」ではと思ってみてください。
不定代名詞にも当然単数形・複数形がありますが、例えば「every」の場合は「everything」など元の単語に近く、不規則になっていない場合が多くなっています。
ですので、一部の単語は単数形と複数形の違いを覚えやすいかもしれません。
不定代名詞は代名詞の分類に入らない「その他」の集団
数は非常に多く、用法も様々
単数形と複数形の単語が他の代名詞より似ている
疑問代名詞とは、疑問文に用いられる代名詞のことです。
「who(誰)、whom(誰を)、whose(誰の)、what(何)、which(どれ)」が挙げられます。
例文は「”Who” is your favorite singer?」(あなたの好きな歌手は誰ですか。
)となり、「Who」が「singer」の代わりをしています。
疑問代名詞は、物の場合は「what」か「which」だけになりますが、もし「人」が主体になる場合は「who」「whose」「whom」を使い分けることになります。
ですが、これは「主格・所有格・目的格」の違いです。
パターンが分かれば簡単に使えるようになると思います。
また、疑問代名詞の使い方に「代名詞用法」と「限定詞用法」の2つがあります。
代名詞用法は、疑問代名詞を単体で使用する用法、限定詞用法は、(Whose book is this?)のように疑問代名詞と名詞を同時に使う場合に使います。
疑問代名詞は、疑問を言うときに使う代名詞
物の場合は「What」か「Which」、物の場合は「who」「whose」「whom」
固有名詞と併用する「限定詞用法」がある。
関係代名詞とは、前の文に情報を追加する代名詞です。
例えば、「I know a girl whose father is a teacher.」(私は、父親が教師をしている女の子を知っている。
)という一文があったとします。
このうちの「whose」がこの関係代名詞です。
この文は「Whose」を使わなくても表現することができます。
「whose」を使わない場合は「I know a girl. Her father is a teacher.」と2文で初めて言いたいことを言い切れる文になります。
このように、関係代名詞は「先行している文章を補足する」役割を担います。
関係代名詞は、先行詞が人であるか動物・事物であるかで変動します。
また、人称代名詞でも出てきた「主格・所有格・目的格」も存在します。
もし先行詞が「人」である場合は「who / whose / whom」となり、動物や事物である場合は「which / whose of (which) /which」となります。
人でない場合はwhichが使える場合が多いですが、人の場合は「主格・所有格・目的格」で単語が完全に変わります。
関係代名詞とは、先の文章を補足する役割を担う代名詞
先行詞が人か物か、で単語が変わる
人を述べるときは、主格・所有格・目的格でも単語が変わる
ここまで、人称代名詞から指示代名詞、不定代名詞、疑問代名詞、関係代名詞について解説してきましたが、この記事だけで覚えることができたでしょうか。
特に、日本語と文法が異なる英語は、日本人が覚えるのに非常に苦労しやすい言語の一つです。
ですが、会話をしながら言語を学ぶのは覚えやすいやり方なので、手軽に英語で会話しながら学習できるオンライン英会話は学習方法として非常におすすめです。
オンライン英会話は、1対1のビデオチャットで先生に教えてもらうことができます。
代名詞は様々な場面で使います。
オンライン英会話では、ご自身の理解度に合わせて学習を進められるので、しっかりと覚えることが可能です。
オンライン英会話を使って、ぜひ代名詞を学ぶ一歩を踏み出してみることをおすすめします。
オンライン英会話は1対1で教えてくれる
言葉は、独学より誰かに教わったり会話したほうが覚えやすい
だれかと喋ることが、英語を覚えるのには最適
この記事では、品詞の一つである「代名詞」に焦点をあてて解説してきました。
代名詞は日本語でも使います。
しかし、日本語にはない単語のルールがあるので、わかりにくい部分が多いと思います。
代名詞を覚えるときに注意しておくべきことは、多くの代名詞で「主格・所有格・目的格」で単語が違うこと、人称代名詞の場合は単数形か複数形かによって単語が必ず変化することです。
ネイティブの方にとっては当たり前かと思いますが、日本人にとっては違う言語であるために、余計に覚えにくくなってしまっています。
独学で覚えることが困難になってきたら、オンライン英会話を使って誰かに習うことも良いかと思います。
言語は使わないと覚えることができません。
誰かと喋ったりすることは覚えやすくする重要なポイントになりますので、ぜひ試してみてください。
「代名詞 英語」に関してよくある質問を集めました。
人やモノ、概念などの名詞の代わりとして使われる単語です。例えば「I・any・what・that」などが挙げられます。日本語でいう、「これ・いくつかの・誰を」のような意味を持ちます。人称代名詞・指示代名詞・不定代名詞・疑問代名詞・関係代名詞の5つに分類することができます。代名詞がないと同じ意味の単語を何度も使わずに言葉を表現できます。
指示代名詞とは、人・モノ・事を直接指し示す代名詞のことです。対象が人でも物事でも指示代名詞を使うことができます。this( これ )・those( それら )・such( そのような )といった代名詞のことを指します。日本語の「これ」など近いものを指す場合は「this」「these」、「あれ」など遠いものを指す場合は「that」「those」などが使われます。