英語を学ぶときに「be動詞」という言葉を聞いたことがある人は多いと思いますが、根本的な意味や使い方を曖昧に理解している場合もあります。
この記事ではbe動詞の種類や特徴、使い方、サンプル文章だけでなく、一般動詞との違いについても解説します。
1つずつサンプル文章と一緒に解説していますので、本記事を読んで文法を正しく理解していきましょう。
「be動詞」は英文における「イコール」になる部分を意味し、文頭の言葉とその説明文をつなぐ役割があります。
しかし、日本語では見られない構造のため戸惑うこともありますが、英語においては最初の単語を詳しく説明するために使っています。
文章は基本的に主語と述語で成り立っていますが、英文では「be動詞」を使うことで2つのパートに分けて明確にしています。
「be動詞」は様々な単語に変化するため、英語力をつけるためにはそれぞれのパターンを覚えることが大事です。
ここからは、「be動詞」の2つの使い方について解説していきます。
初めに解説する「be動詞」は「状態」を表す使い方をするものです。
状態を表すbe動詞は、「~だ」「~である」というように訳します。
この状態を表すbe動詞には、主語と述語を「=」で結び付けるような働きをするという特徴があります。
ここからは、例文を見ていきましょう。
【例文】
"I am Takuya."
→私はたくやです。"She is busy."
→彼女は忙しい。
初めの"I am Takuya."の例文では、私=「たくや」となるため、「私はたくやです」という訳になります。
また、2つ目の例文"She is busy."では、「She」=「busy」となるため、「彼女は忙しい」という訳になります。
このように状態を表現するbe動詞は、主語と述語を「=」で結ぶという役割があるというように覚えておきましょう。
次に解説する「be動詞」は「存在」を表す使い方をするものです。
存在を表すbe動詞は、「~にいます」「~にあります」というように訳します。
この存在を表すbe動詞は、「主語+be動詞+場所を表す前置詞+場所」の形で使います。
ここからは、例文を見ていきましょう。
【例文】
"Sweets are in the box."
→お菓子が箱の中に入っている。"The mobile is on the desk."
→携帯が机の上にある。"The cat is under the desk."
→猫が机の下にいる。
例文のように存在を表すbe動詞は、「主語+be動詞+場所を表す前置詞+場所」の構成で表現します。
また、存在を表すbe動詞は、「場所」を表す前置詞がセットであるということも一緒に覚えておきましょう。
存在を表すbe動詞とセットで用いられる、「場所」を表現する前置詞は主に以下の3つが挙げられます。
~「場所」を表現する前置詞~
英語では、名詞や代名詞を説明するために前置詞を置くことで、より明確に表現することが出来ます。
「be動詞」は2つの使い方がある
「状態」を表すbe動詞
「存在」を表すbe動詞
ここからは、「be動詞」の種類とそれぞれの使い分け方について解説していきます。
be動詞は英語の基本となる内容のため、しっかりと覚えるようにしましょう。
「be動詞」は大きく7種類のものがあり、それぞれ主語や用法によって使い分けされます。
以下の表は、それぞれbe動詞を使い分けの方法別にまとめたものになります。
be動詞の原形 | 主語 | be動詞の現在形 | be動詞の過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|---|---|
be | I | am | was | been |
単数形 He, She, Itなど |
is | |||
複数形 You, We, They など |
are | were |
上記の表に記載されている内容を覚える事が出来れば、be動詞を正しく使うことは簡単です。
ここからは、現在形の3種類のbe動詞と過去形の2種類のbe動詞についてそれぞれの使い方を解説していきます。
初めに解説するのは、「現在形」の3種類のbe動詞と使い分け方と短縮系についてです。
「現在形」の3種類のbe動詞と使い分け方は以下の通りです。
主語 | be動詞 |
---|---|
I | am |
単数形 He, She, Itなど |
is |
複数形 You, We, They など |
are |
現在形の be動詞は「am」「is」「are」の3種類があります。
それぞれのbe動詞はその英文の主語によってどれを使うかが決まります。
1つ目の現在形のbe動詞「am」は、主語が「I」の時だけに用いられます。
ここで、be動詞「am」を用いた例文を見てみましょう。
【be動詞「am」を用いた例文】
"I am a soccer player."
→私はサッカー選手です。
例文のように、主語が「I」の時のみに「am」は使用します。
前の部分には「私」を示す「I」や名前、後ろの部分には職業や状態などを説明する単語や文をそれぞれ書きます。
また、「I am」は省略すると「I’m」になり、英文で頻繁に使われるため覚えることが必要です。
2つ目の現在形のbe動詞「is」は、主語が3人称単数の時に用いられます。
3人称とは、「私」でも「あなた」でもない第三者のことを指します。
代表的な3人称の代名詞としては、「he」「She」「It」などが挙げられます。
ここで、be動詞「is」を用いた例文を見てみましょう。
【be動詞「is」を用いた例文】
"He is a baseball player."
→彼は野球選手です。"She is rich."
→彼女はお金持ちです。"It is a big tree."
→これは大きな木です。
例文のように、「is」は主語が3人称単数の時に用いられます。
また、「He is」は省略すると「He's」に、「She is」は省略すると「She's」に、「It is」は省略すると「It's」になるため、短縮系についても合わせて覚えておくようにしましょう。
3つ目の現在形のbe動詞「are」は、主語が「you」または複数の時に用いられます。
ここで、例文を見ていきましょう。
【be動詞「are」を用いた例文】
"You are smart."
→あなたは頭がいいです。"We are A class students."
→私たちはAクラスの生徒です。"They are basketball players."
→彼らはバスケットボール選手たちです。
例文のように「are」は、主語が「you」または複数の時に用いられます。
ちなみに、「You are」は省略すると「You’re」に、「We are」は省略すると「We’re」に、「They are」は省略すると「They’re」になります。
次に解説するのは、「過去形」の2種類のbe動詞と使い分け方と短縮系についてです。
「過去形」の2種類のbe動詞と使い分け方は以下の通りです。
主語 | be動詞 |
---|---|
I | was |
単数形 He, She, Itなど |
|
複数形 You, We, They など |
were |
過去形のbe動詞は「was」「were」の2種類があります。
それぞれのbe動詞は現在形の時と同じく、英文の主語によってどれを使うかが決まります。
1つ目の過去形のbe動詞「was」は、主語が「I」または単数の時に用いられます。
ここで、be動詞「was」を用いた例文を見てみましょう。
【be動詞「was」を用いた例文】
"I was a school teacher."
→私は学校の先生でした。"He was very busy."
→彼はとても忙しかった。
例文のように、「was」は、主語が「I」または単数の時に用いられます。
また、be動詞「was」を用いた省略形は存在しないため、注意しましょう。
2つ目の過去形のbe動詞「were」は、主語が「you」または複数の時に用いられます。
例文で、見ていきましょう。
【be動詞「were」を用いた例文】
"You were fine."
→あなたは元気だった。"They were funny"
→彼らは面白かった。
例文のように「were」は、主語が「you」または複数の時に用いられます。
また、be動詞「were」を用いた省略形は存在しないため、気を付けましょう。
「be動詞」は7通りのシチュエーションがある
「be動詞」は過去形になると変化するが省略形はない
「be動詞」は1人称から3人称、単数複数ごとに違う
この章では、be動詞の「肯定文」「否定文」「疑問文」の作り方と答え方について例文と一緒に詳しく解説していきます。
初めに解説するのは、be動詞を用いた肯定文の作り方についてです。
「be動詞」の肯定文のサンプル文章は以下のようになります。
"I am an English teacher."
→私は英語の先生です。"You are very tired."
→あなたはとても疲れていますね。"Jack is in the hall now."
→ジャックは今、ホールにいます。
be動詞を用いた肯定文は上記の通りです。
基本的に主語のあとにbe動詞のみが置かれる形になっています。
上の3つの文章を過去形にすると以下のようになります。
"I was an English teacher."
→私は英語の先生でした。"You ware very tired."
→あなたはとても疲れていましたね。"Jack was in the hall."
→ジャックはホールにいました。
過去形にする場合は「is」を「was」と置き換えるだけででき、和訳すると「〜です」を「〜でした」に変化して時系列を伝えられます。
次に解説するのは、be動詞を用いた否定文の作り方についてです。
「be動詞」の否定文のサンプル文章は以下のようになります。
"I am not a doctor."
→私は医者ではありません。"They are not japanese."
→彼らはアメリカ人ではありません。"This stick is not mine."
→この棒は私のものではありません。
「be動詞」を用いた否定文の例は上記の通りで、前の部分と後ろの部分は意味が違っています。
否定文は【主語 + be動詞 + not + 〇〇.】と表記し、和訳すると「〇〇ではありません。」や「△△にはいません。」など様々な状況に応じて説明できます。
"I am not a doctor."は「I am a doctor.」に「not」を挟むことで否定形になり、和訳すると「私は医者ではありません。」になります。
ちなみに、肯定文と同様に否定文でもbe動詞によっては短縮形もでき、以下のようになります。
【is not】は【isn’t】、【are not】は【aren’t】、【was not】は【wasn’t】、【were not】は【weren’t】の形に省略することも出来ます。
最後に解説するのは、be動詞を用いた疑問文の作り方と答え方についてです。
「be動詞」の疑問文の作り方についてのサンプル文章は以下のようになります。
"Is he a doctor?"
→彼は医者ですか?"Are you ready?"
→あなたは準備ができたの?
「be動詞」を用いた疑問文の例は上記の通りで、【be動詞 + 主語 + □(目的語や補語)+ ?】の順で書きます。
"Is he a doctor?"は和訳すると「彼は医者ですか?」になり、「be動詞」が文頭に来るため「is」ではなく「Is」と表記する必要があります。
「be動詞」の疑問文に対する答え方についてのサンプル文章は以下のようになります。
今回は上の部分で紹介した「"Is he a doctor?"(彼は医者ですか?)」に対する答えを例にして解説します。
【疑問文の内容が正しい場合】
"Yes,he is."
【疑問文の内容が間違っている場合】
"No, he is not."
上記の例文のように、疑問文の内容が正しい場合は「"Yes,he is."」になり、この場合は短縮形がありません。
逆に、疑問文の内容が間違っている場合は「"No, he is not."」になり、略語では「No, he isn’t.」と表現されます。
以上のように、主語が1人称、2人称、3人称であっても「be動詞」と入れ替えることで疑問文になり、最後に【?】をつけて【Yes】または【No】で回答します。
肯定文は主語のあとにbe動詞のみが置かれる
否定形にする場合は【not】を「be動詞」の前に挟む
疑問文にする方法は主語とbe動詞の順序を入れ替えるとできる
~「be動詞」と「一般動詞」の違い~
【Be動詞】
【一般動詞】
上記から分かる通り、一般動詞は数が無限にありますが、be動詞は原型の「be」、現在形の「is」「am」「are」、過去形の「was」「were」、過去分詞の「been」の7パターンのみです。
また、一般動詞は助動詞の「do」を使い、否定文は「not」、疑問文は「do」と主語を入れ替えます。
一方の「be動詞」は助動詞の「do」をつかわず、否定文は直接「not」、疑問文は主語と入れ替えることが相違点です。
一般動詞の例文は以下のようになり、「be動詞」以外の動詞として扱われます。
"I go to hospital every day."
→私は毎日病院に行きます。"My friend likes concert."
→僕の友人はコンサートが好きだよ
「"I go to hospital every day."」を和訳すると「私は毎日病院に行きます」で、「"My friend likes concert."」は「僕の友人はコンサートが好きだよ」など訳します。
このように基本的には一般動詞を用いることで、be動詞よりも多くの事を表現する事が可能になります。
また、現在形において、be動詞と一般動詞は同時には使えないというルールがありますので、その点をしっかりと覚えておきましょう。
be動詞は現在形と過去形しかなく前後の内容が同じである
一般動詞はbe動詞以外のすべての動詞で無数にある
一般動詞の場合は助動詞と組み合わせて表現できる
be動詞は1人称から3人称、単数、複数の場合の6つしかありませんが、一般動詞は無数にあり助動詞と組み合わせるとうまく表現できます。
また、be動詞は現在形と過去形で表記が変わり、主語と順序を入れ替えて最初の文字を大文字にして「?」を付けると疑問形になります。
また、否定文にするときは「not」をbe動詞の後ろに付け、省略形もあり短く表記できます。
ただし、過去形は省略できないため、きちんと表記しないといけません。
一般動詞はbe動詞以外の動詞全般になり、否定文や疑問形にするときは助動詞の「do」を組み合わせる必要があります。
しかし、一般動詞には無数に種類があり、主語がすることを示すなど役割が違います。