英語長文の問題集選びは、学習者のレベルに合わせて選ぶ必要があります。
現状のレベルに合ったものからはじめると、解けたときの自信がつき、苦手克服にもつながります。
また、音声データも活用し、リスニングと並行してトレーニングをおこなうと効果的です。
英語長文の問題集は細かくレベル分けされており、自分に合ったものが選びやすいでしょう。
この記事では、それぞれのレベルに応じたおすすめの英語長文の問題集を紹介しますので参考にしてください。
■まとめ
英語長文への苦手意識をなくし、リーディング力を向上させるためには、自身にあった教材選びが欠かせません。ここでは、問題集選びのポイント3つを紹介します。
英語長文を読解する能力は、さらに細かく分析できます。
長文読解で求められるのは、単語や文法などの知識と、英文を読む読解のスキルです。
基本的な単語や文法の理解度が不足しているために読解力がない場合は、まず基礎の復習をする必要があります。
一方、ある程度単語や文法はわかるのに長文が苦手で、試験時間が足りなくなる場合には、速読の能力を身につける必要があるでしょう。
はじめに長文読解を苦手とする理由をさらに分析し、苦手分野を意識した教材選びをするなら、効率的な学習ができるはずです。
長文問題を選ぶ際は、学力レベルに合ったものを選ぶ必要があります。
無理して難易度の高い問題集を選択すると、問題を解いても内容が理解できず、実力が身につきません。
受験向けの問題集は、効率よい勉強のため細かくレベル分けされているものが多いです。
基礎の文法が理解できないレベルの場合には、中学レベルの問題集に戻る必要もあるかもしれません。
しかし、自分が解けるレベルの問題集から取り組むことで自信につながります。
今のレベルに合ったものをはじめに選択し、目標レベルまで一歩一歩近づいていくなら進歩が実感できるはずです。
長文の問題集は読解力の向上を目的にしたものです。
しかし、リーディングとリスニングには互換性があり、同時にトレーニングすると効率的な学習ができます。
そのため、長文の問題集は音声データ付きのものを選ぶのがおすすめです。
長文問題を解いた後に、読んだ文章の音声データを聞き、さらに声に出して練習すると学習効果が定着しやすくなります。
また、音声データの活用は移動中や隙間時間などにテキストなしの学習をするのにも役立つでしょう。
自分の苦手分野を確認する
学力レベルに合ったものを選ぶ
音声データがあると音読にも活かせる
基礎レベルの問題集は、丁寧な解説により理解度を深められるものがおすすめです。
ここでは、以下の3つの問題集を紹介します。
「大学入試 全レベル問題集 英語長文 2 共通テストレベル 改訂版」は、レベルに応じて選べる長文に特化した問題集シリーズの共通テストレベル版です。
収録内容 | 10題 |
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レベル | 入試初期 |
大学目安 | センター試験 |
「大学入試 全レベル問題集 英語長文 2 共通テストレベル 改訂版」は、幅広いテーマの10英文の問題を収録しています。
細かい文構造の解説により、英文の理解度を深められます。
また、文法事項の整理や語句リストを活用して文法や単語の復習も可能です。
さらに音声付きなので、同時にリスニング力を鍛えられる点もおすすめポイントです。
「短期で攻める スピード英語長文 Level 1」は、1日1題の長文問題を解き、「精読」「速読」「パラグラフ・リーディング」の力をバランスよく伸ばすための問題集です。
収録内容 | 7題 |
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レベル | 入試初期 |
大学目安 | センター試験 |
「短期で攻める スピード英語長文 Level 1」の特徴は、短期集中型で長文読解を伸ばせる点です。
問題集には7題が収録されており、1日1題解けば1週間で完了できます。
文構造の構文のポイントやマクロチャート、音読トレーニングなど、バランスのよい学習のための項目が用意されています。
また、問題には正解の根拠を示した解説があり、解答済みの問題への理解度も高められるのも見逃せないポイントです。
さらに、音声はナチュラルスピードのほか、リピートポーズ入りも収録されており、英文をかたまりで読む習慣を身につけるトレーニングに役立つでしょう。
「大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編」は、レベル1〜3の3冊からなるシリーズのうちの超基礎編です。大学入試準備前の基礎固めのために活用できる問題集です。
収録内容 | 12題 |
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レベル | 難関高校入試レベル |
大学目安 | 入試対策前の基礎固め |
「大学入試英語長文ハイパートレーニング」シリーズの特徴は、大学受験に必要な読解力を身につけるための知識が網羅されている点です。
文構造に関する解説も詳しく、読めなかった文についても復習の際に読解力アップを目指せますし、解答解説には語句に関する項目もあり、語彙力向上にも役立ちます。
レベル1の場合は、高校入試の復習ができ、基礎からつまずいている大学受験生にも適した内容になっています。
1冊12題と簡潔にまとめられているため、無理なく復習ができる点もおすすめです。
付属の音声データや速読トレーニング用のページも活用し、スピード力を身につけることもできるでしょう。
応用レベルの問題集は、学習方法を解説したり、特定の分野を強化したりできるものがおすすめです。
ここでは、以下の3つの問題集を紹介します。
「大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス」は、人気英語講師関正生先生が、全国の入試問題から厳選した12題を収録した問題集です。
収録内容 | 12題 |
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レベル | 入試中期 |
大学目安 | 中堅私立大学、センター試験レベルの少し上 |
「大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス」では、全文に構造解析が載っているため、文法を意識した読解ができる点が特徴です。
また、基本コンテンツのほかに、最新のテーマも扱うことで、今後も出題の可能性の高い範囲を網羅しています。
すべての長文に「なぜこの長文を読むべきか」について関正生先生からのコメントがついており、学習の意味を納得しながら進められます。
また、問題集や音声の使い方、復習の仕方まで効果的に取り組める方法も解説しており、効率的な学習に役立つでしょう。
「得点力を高める 標準問題 特訓リーディング」は30題の長文問題が収録されている解説付き問題集です。
収録内容 | 30題 |
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レベル | 入試中期 |
大学目安 | GMARCH,関関同立 |
「得点力を高める 標準問題 特訓リーディング」の特徴は問題数が多い点です。
豊富な問題数が用意されており、GMARCHと関関同立に対応する範囲を網羅できます。
英文1文1文に構造分析を明示した解説がついており、疑問を残さずに完全に理解できるため、実力が身につきます。
また、第1章は私大標準レベル、第2章私大難関レベル、第3章が関関同立やMARCHの上位学部・学科レベルと少しずつレベルアップしていく構成になっているのも学習を進めやすい要素です。
ダウンロード可能な音声もついており、読解と同時にリスニング力を伸ばせるのもおすすめポイントです。
「基礎英語長文問題精講 3訂版」は、難関大レベルの入試に頻出するテーマが満載の問題集です。
収録内容 | 40題 |
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レベル | 応用レベル |
大学目安 | 難関大 |
「基礎英語長文問題精講 3訂版」は、最新の入試傾向に合わせた40題の演習ができる点が特徴です。
設問ごとに英文のテーマや背景知識に関するコラムがついており、教養が身につく英文を楽しめる内容となっています。
難易度は高めとなっており、難関大を目指す人にとっては適度な負荷をかけた学習が可能です。
解き方の解説は少ないため、読解の基礎ができている人がレベルアップの演習用として使用するのに適した教材といえるでしょう。
入試実践レベルの問題集は、実際に受験する大学の試験内容を想定したものを選ぶのがポイントです。
ここでは、以下の2つの問題集を紹介します。
「大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション3 トップレベル」は、音読10回を推奨し英語脳を作ることを目指した問題集です。
収録内容 | 10題 |
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レベル | トップレベル |
大学目安 | 最難関私立大、共通テスト満点目標、旧帝大レベル |
「大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション3 トップレベル」は、音読に最適な長さである300語前後の長文を収録している点が特徴です。
音読10回を推奨しており、英語を英語で理解する英語脳を目指します。
構文ポイントや論理ポイントなど、あらゆる角度から英語力を伸ばせる解説がついており、確実な実力が身につきます。
また、全英文にSVOCMの表示やガイドがついているため、独学での英文解釈も可能です。
文法的な解説だけでなく、背景知識に関するコラムもあり、自由英作文や他科目の対策にも役立つでしょう。
「英語長文レベル別問題集」はスモールステップで細かくレベル分けした長文問題集シリーズです。6難関編はその中でも最高峰の難易度にあたります。
収録内容 | 10題 |
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レベル | 難易度最高峰レベル |
大学目安 | 早慶上智、東大 |
「英語長文レベル別問題集 6難関編」は、難関私大・難関国公立大レベルを設定した問題集です。
英文の内容は抽象度が高く、取り上げるテーマも高度な点が特徴です。
トピックを把握し、内容を論理的に考え作者の意図を見抜く力が身につけられます。
問題と解説、構文分析などは見開きで構成されており、見やすいレイアウトはおすすめのポイントです。
また、全問題文をナチュラルスピードで収束したCDも付属しており、リスニングのトレーニングも可能です。
「大学入試英語頻出問題総演習」は大学入試英文法問題集のベストセラーです。本番さながらの演習ができる問題集として人気です。
収録内容 | 情報なし |
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レベル | 最高峰レベル |
大学目安 | MARCHや関関同立 首都大、横市、地方国立大学など |
「大学入試英語頻出問題総演習」の特徴は、分野がランダムに分かれている点です。
次の出題の予想ができないため、本番さながらの練習ができ、本当の実力が身につきやすいでしょう。
また、4択の選択問題だけではなく、語句整序や空欄記述など入試のあらゆる形式の問題タイプにも対応しています。
解説の部分は、付属の赤シートで重要ポイントの赤字を隠せるようになっており、文法項目のチェックに便利です。
入試直前の腕試しとしても使える問題集で、難関大を目指す受験生におすすめです。
英語長文問題集を使うときには、効果的な学習方法を知っておくことも大切です。
ここでは、以下の3つのポイントを紹介します。
はじめに、設定された時間を計り問題が解けるかチャレンジします。
答え合わせの際には、答えが合っているものは回答の根拠も答えられるかを確認します。
解けなかった問題については、内容がしっかり理解できるまで解説を読み込みましょう。
問題を理解した後は、文構造の分析も必要です。
実際に英文にSVOCを書き込み、振り分けをおこなう方法は効果的です。
はじめに自分なりに構造分析をし、解説と見比べて間違った部分を直すようにします。
この際に、解説の単語の意味や文法の解説なども確認しましょう。
解いたすべての英文の意味や文法構造が完璧に理解できたら、速読トレーニングの段階に入ります。
自然な速度で左から右に読み流しても理解できるようになるのが、速読トレーニングの目標です。
速読トレーニングのために声に出して読むときは、発音だけではなく文章の意味や文法構造も意識します。
日本語の語順に直して理解しようとすると返り読みすることになり、読解の速度が落ちます。
英語を文節のかたまりで理解し、英語の語順で理解できるようにトレーニングしましょう。
自分の苦手分野を確認する
学力レベルに合ったものを選ぶ
音声データがあると音読にも活かせる
英語長文の問題集は、現状のレベルに合ったものからはじめ、徐々にレベルアップしていくと効果的です。
着実に読解力を身につけるためには、解いた英文の意味だけでなく文法構造もすべて理解する必要があります。
そのため、はじめに解説が丁寧なものを選び、その後実践的な演習問題を数多く解くとよいでしょう。
この記事で、英語長文の問題集選びのポイントがわかっていただければ幸いです。