中学生が受ける、学校の定期試験・高校入試の英語科目では、ほとんどの場合リスニング問題が出題されます。
また、リスニング学習は試験のためだけのものではありません。
リスニング学習なしで英語学習をすすめてしまうと、読み書きしかできなくなってしまい、英語の総合力が育ちません。
リスニング学習は、英語力を伸ばしていく上で必須のものです。
ここで問題となるのが、「どういう方法でリスニング学習をすればいいのかわからない」「どんな教材で勉強すればいいのかわからない」といったことです。
本記事ではそのような疑問や不安を解消させるために、中学生のリスニング学習が重要な理由、中学英語のリスニング学習方法、おすすめの教材やアプリについて詳しく解説します。
リスニング学習に困っている中学生は、ぜひ参考にしてください。
■まとめ
中学生がリスニング学習をすることは非常に重要です。
重要であることは理解していたとしても、なぜリスニング学習が重要なのかが分からないと、モチベーションが下がってしまうのではないでしょうか。
中学生にとってリスニング学習が重要である理由は、大きく下記の3点です。
それぞれ順番に解説します。
まず1つめに、「聞き取れないと話すことができないから」という理由が挙げられます。
日本語と英語は、アクセントや発音の仕方が違います。
正しい英語の音を聞き取ることができなければ、正しい発音で話すことはできません。
当然ながら、話されている英語の意味も理解できないでしょう。
リスニング学習をすることで、英語が聞き取れるようになり、正しい発音もできるようになります。
また、英会話をする時、相手の発言内容が聞き取れなかったら会話ができません。
会話をスムーズにするためには、ある程度のリスニング能力が必要です。
つまり、英語でコミュニケーションを取るためには、英語の基礎としてリスニング力が必要であるといえるのです。
英語力を伸ばすには、「英語脳」を育てる必要があります。
英語脳とは、英語を日本語に訳さず、英語のまま理解できる状態のことです。
たとえば、“I like to play baseball. “ という文章があるとします。
この文章は「私は野球をすることが好きです。」と訳されます。
ここで注目するべき点は、日本語と英語の文章は、動詞などの語順が全て逆になっているということです。
英語を英語のまま理解するためには、文章の意味を前から理解し、文全体の意味を取れるようになる必要があります。
リスニング学習をすることによって、英語の語順のまま文章を処理できるようになるため、英語脳が育っていきます。
英語脳が出来上がると、リスニング問題だけでなく、長文読解問題も早く解くことができるようになります。
つまり、リスニング問題は英語学習全体に役立つといえるでしょう。
リスニング学習を行わないと、テストで不利になってしまいます。
英語の定期試験、高校入試、大学入試では、ほとんどの場合リスニング問題が出題されます。
また、大学受験で共通テストを受ける場合は、英語科目と別でリスニングが用意されており、いずれも100点ずつの配点が設けられています。
つまり、試験問題の50%を占めるリスニング学習を行わないと、全体の成績が思うように伸びないということです。
中学生の段階からリスニング学習を行うことによって、中学でのテストや高校入試で有利になるだけではなく、大学入試時のリスニング力の基礎を身につけられます。
特に、偏差値の高い大学に行きたいと考えている方は、今のうちからリスニング学習を継続的に行うことを推奨します。
リスニング能力は、話すためにも必要な能力です
リスニング学習で、英語脳を育てることができます
リスニング学習をしないと、受験で不利になります
リスニングの重要性が分かっている方の中には、リスニングの学習方法が分からずに迷っている方も多いのではないでしょうか。
リスニングの学習方法としては、主に下記の5つが挙げられます。
それぞれ順番に解説します。
リスニング問題に対応できるように、「聞き取るための単語と文法」を学習しましょう。
「聞き取るための単語と文法」とは、丸暗記されただけではなく、聞いてすぐ理解できる状態まで理解度をあげた単語と文法のことです。
英語学習をする時、単語帳を見るだけで英単語を覚えようとしたり、文法を丸暗記してしまったりする方は多いものの、この学習方法ではリスニング問題に対応することは非常に困難です。
どの教材でもいいので実際に英文を聞き、習った単語・文法が流れてこないか確認しましょう。
その上で、意味が理解できなかった部分や聞き取れなかった部分は復習しましょう。
そのように覚えていった単語と文法は、リスニング問題で出題されても聞き取れるようになります。
「聞き取るための単語と文法」を増やすことを意識して、学習しましょう。
英単語は、正しい音で覚える必要があります。
単語帳で単語を覚える時には、音もセットで流しながら覚えるなどして、正しい音でインプットしましょう。
覚えやすいからという理由で、英単語を日本語アクセントに直して覚える方がいますが、その方法だとリスニング能力が伸びません。
たとえば、Chair (いす) という単語は、「tʃéər」と発音されます。
「チェア」という日本語アクセントで単語を覚えていていると、リスニング試験の際、知っているはずの単語も認識できなくなってしまいます。
正しい発音で覚えることで、単語が聞き取れるようになり、結果としてリスニング試験の点数UPにつながるでしょう。
音のつながりを理解するために多くの英文を聞きましょう。
英語はリダクションが多い言語です。
リダクションとは、音のつながりのことです。
音のつながりを理解することは、リスニング能力向上に必要なことです。
例えば、I love you という文章は、日本語風にすると「アイラビュー」といったように発音されます。
音と音がつながり、発音が変わっていることが分かると思います。
一つひとつの単語は簡単なのに、意味が聞き取れないケースは多く、リスニング問題で点数が取れない原因がこれであることも非常に多いです。
知っている単語でも、文中に出てくる時に発音が変わることがあります。
リダクションは日本語には馴染みがない発音方法なので、多くの日本人がここでつまづいてしまいます。
音のつながりを覚えるためにも、単語帳で勉強するだけでなく、多くの英文を聞きましょう。
何度も英文を聞いていると、自然と音のつながりが聞き取れるようになるでしょう。
オーバーラッピングは、「英語の音声を流し、それと同じ文章を見ながら同時に音読する」という英語学習方法です。
リスニング学習としてよく挙げられる方法でもあります。
オーバーラッピングの効果は、下記の2つがあります。
英語には、日本語と違う抑揚があります。
オーバーラッピングで実際に音読することで、英語の抑揚をつかめます。
また、リスニング試験で英文が早すぎて聞き取れなかった経験がある方もいることでしょう。
オーバーラッピングでは、CDの音声に合わせて音読するので、早いスピードに慣れるとともに、自身の英文処理能力を高められます。
英語の抑揚をつかみ、早さに慣れることで、すんなりと英文が聞きとれるようになり、楽に英語を聞き取れるようになるでしょう。
シャドーイングは、「英文を流し、少し遅れて同じ文章を音読する」という英語学習方法です。
オーバーラッピングと違い、文章は見ずに聞き取った音を音読していきます。
英文を聞き取る力が必要なので、オーバーラッピングより難易度は高いです。
シャドーイングの効果は、オーバーラッピングと同じで「英語の抑揚をつかめること」「早いスピードに慣れることができること」です。
ですが、シャドーイングは、オーバーラッピングより効果的なリスニング学習方法だといえます。
なぜなら、シャドーイングをする時は、聞こえてくる音のみに集中する必要があるからです。
テキストを見ず、音だけに集中することで、英語のリスニング能力をさらに鍛えることができます。
とはいえシャドーイングは、上級者向けの学習方法です。
オーバーラッピングから始めて、慣れてきたら簡単な文章のシャドーイングに挑戦するのがおすすめです。
聞き取れる単語、聞いて理解できる文法を増やすことが大切です
正しい音で単語を覚えましょう
何度も英文を聞き、音のつながりを理解しましょう
中学生の英語リスニングを学ぶ際に、おすすめの教材は下記の通りです。
それぞれ順番に解説します。
「くもんの中学英語リスニング」は、くもん出版の中学生向け英語リスニング教材です。
初級編、中級編、上級編、完成編の4部で構成されています。
簡単な問題からはじめて、無理なくレベルを上げられるため、リスニングが苦手という方にも非常におすすめです。
最終的には、高校受験にも対応できるレベルとなっており、リスニングの基礎から受験レベルまで様々なレベルに対応しています。
また、長文問題やイラストについての問題など、様々な問題形式に対応しているため、リスニングのみならず英語全体のスキルアップにも繋がるでしょう。
無理なく少しづつレベルアップできるので、部活や他の勉強で忙しい中学生にもおすすめの教材です。
YouTube動画の中でも、英語のナレーションなどが入っている動画を視聴することも、リスニング対策には効果的です。
YouTubeには数え切れないほどの動画が上がっています。
スポーツが好きな人は海外のスポーツニュースを見るなど、好きなジャンルの動画を英語で見てみましょう。
この方法は、英語への苦手意識をなくすことを目標としています。
気を張らず、英語に慣れるつもりで見るだけで大丈夫です。
英語を聞きなれておくことで、リスニング問題の試験本番での焦りが減り、落ち着いて聞き取りに集中できるようになるでしょう。
最後におすすめする教材は、英検の過去問です。
先ほど、高校入試、大学入試で英語のリスニング問題が出題されるため、リスニング学習をした方がいいとお伝えしました。
英検を受ける予定がなくても、何かしらのリスニング問題を解いておくことで、受験対策になります。
もちろん、英検を受けたいと思った時にも役に立ちます。
英検の各級のレベルは下記のようになっています。
過去問を選ぶ時の参考にしてください。
リスニングに苦手意識がある方は、5級から取り組み、少しずつレベルアップするようにしましょう。
「くもんの中学英語リスニング」は、無理のないリスニング学習ができます
YouTube動画で英語に慣れましょう
英検の過去問で、リスニング試験全般の対策ができます
手軽にリスニング学習ができる、リスニングアプリでの学習もおすすめです。
リスニング学習を毎日継続することはとても重要です。
1日英語を聞かなかっただけで、リスニング能力が落ちてしまうからです。
ですが、リスニングアプリには、簡単に音声を流すことができ、学習を継続しやすいというメリットがあります。
最後に、中学リスニング学習におすすめのリスニングアプリ、「英会話や英単語を聞き流し - 英語リスニング 」についてご紹介します。
「英会話や英単語を聞き流し - 英語リスニング」の特徴は、下記の通りです。
親から止められて、アプリにお金を出せないという中学生もいるのではないでしょうか。
「英会話や英単語を聞き流し - 英語リスニング」は、完全無料アプリなので、お金を出せない中学生にもおすすめです。
また、このアプリはリスニング学習に特化しています。
音声を流す際は、英文と日本語訳が表示され、自分に合った速度で聞くことができます。
リスニングが苦手な中学生でもこれらの機能を使うことで、内容を確認しながら音声を聞くことができるので安心して利用できるでしょう。
そして、リスニング学習用の文章は毎日配信されるので、学習を継続するのが苦手という方でも、飽きずにリスニング学習を継続することが可能です。
リスニング学習は、毎日続けることが重要です
手軽に使えるリスニングアプリで毎日リスニング学習をしよう
「英会話や英単語を聞き流し - 英語リスニング」は完全無料のリスニング学習に特化したアプリ
トライ式英会話 | |
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展開地域 | 全国各地 |
レッスン形態 | マンツーマン |
講師の国籍 | ネイティブ・日本人のバイリンガル |
きめ細かい指導によって最大の成果を最短で出したい方はトライ式英会話がおすすめです。
トライ式英会話では、受講前に生徒の現状の英語力と目標のギャップを細かく分析し、それを最も効率よく埋められるカリキュラムを生徒一人ひとりに作成します。
さらにレッスンは、そのカリキュラムに沿ってマンツーマンで実施されるので、生徒の理解度に応じて柔軟に指導方法を変えることが可能です。
在籍する講師の中にはネイティブ講師もいるので、レッスンを通してたくさんコミュニケーションを取ることでリスニング力を大幅にアップさせることができるでしょう。
また、各教室には指導経験豊富な教育プランナーが、生徒の英語学習をトータルでサポートしてくれるので安心です。
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上記の通り、教育業界大手であるトライグループがこれまで蓄積してきた受験のノウハウが豊富に詰め込まれており、あなたの受験の大きな味方になることでしょう。
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本記事では、中学生はリスニング学習が非常に重要だということや、中学英語のリスニング学習方法、おすすめの教材やアプリについて解説していきました。
高校生になってから、文系理系のどちらを選んでも英語は必須科目です。
また、受験でも、リスニング問題が出題されることがほとんどです。
苦手だという人も、今から少しづつ取り組むことで、リスニングへの苦手意識を無くしていくことが大切です。
英語が聞き取れるようになると、リスニング問題を解くのも楽しくなってきます。
部活動や他の教科の勉強で忙しいという中学生でも、おすすめしたアプリを使えば隙間時間でリスニング学習ができます。
おすすめした勉強方法や教材の中で、自分ができそうなことから取り組み、効率よく学習していきましょう。
「中学英語 リスニング」に関してよくある質問を集めました。
リスニング能力は、英語を話す時にも必要な能力です。英会話で必要な、「相手の発言を聞き取り、理解する能力」「正しい発音で話す能力」はリスニング学習で伸ばすことができます。また、リスニング学習をすることで、英語力全体に関わってくる英語脳を育てることができます。受験でもリスニング問題が出題されることは多いです。試験に慣れておくためにもリスニング学習を日ごろから行うことが重要です。
教材は無理なくリスニング学習を進めたい方は「くもんの中学英語リスニング」、リスニング問題に慣れたい方は「英検の過去問」に取り組むのがおすすめです。また、英語への苦手意識を無くしたい人は、YouTubeで好きなジャンルの動画を視聴することで、楽しみながらリスニング学習をすることができます。自分の目的に合った教材を選び、学習していきましょう。